DIME MAGAZINE
■回想法キットは試してみる価値あり
全国にこうした昭和レトロな施設は全国に多々あるが、北名古屋市歴史民俗資料館は回想法を取り入れた先駆けといわれ、他の自治体や同様の施設などからの視察も多いという。実際、筆者が訪れた際も、若い女性グループが真剣に展示を見ていた。もしやと思い、声を掛けると、近くの看護学校の生徒さんで「今日はこれから回想センターで実習があるのです」と教えてくれた。
また、後に訪れた市役所内の高齢福祉課では、地域回想法によりいくつもの自主グループが発足し、活動拠点にしている回想法センターの利用者数は毎年増えているとの話も聞くことができた。
高齢者の昔話は時として聞き飽きたと感じる人もいるだろうが、このように上手に誘導していくことでまちづくりに役立つことに新鮮さを感じた次第だ。
なお、歴史民俗資料館では回想法をもっと広げ、大いに利用してもらおうと、収蔵物をテーマごとにまとめた「回想法キット」を全国に貸し出している。興味がある方は、問い合せてみてはいかがだろう？
回想法キット
(施設データ)
北名古屋市歴史民俗資料館(昭和日常博物館)
愛知県北名古屋市熊之庄榊53
0568-25-3600
開館時間：9時〜17時
定休日：月曜、年末年始、月末など
HP http://www.city.kitanagoya.lg.jp/rekimin/index.php
写真協力：北名古屋市歴史民俗資料館
資料協力：北名古屋市高齢福祉課
文・写真／西内義雄
医療・保健ジャーナリスト。専門は病気の予防などの保健分野。東京大学医療政策人材養成講座／東京大学公共政策大学院医療政策・教育ユニット、医療政策実践コミュニティ修了生。高知県観光特使。飛行機マニアでもある。JGC＆SFC会員。
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