『@DIME』を発行する小学館は東京都千代田区一ツ橋にある。一番近い駅は「神保町」だが、町名でいうと「神田神保町」になる。この神田○○町という地名はとにかく多い。そして東京都中央区の日本橋○○町というのも、これまた多い。
なんでなんだ? 正直、長ったらしくてめんどうなんじゃないの? って疑問に思ったので、ちょっと調べてみたら、江戸から続く意外な歴史がそこにはあったのである。
■神田冠称(かんしょう)は21町、日本橋冠称は19町
まずは、どれくらい神田○○町、日本橋○○町という呼び名が多いか、改めて調べてみた。
千代田区神田○○町をアイウエオ順で数えてみたところ、神田相生町(かんだあいおいちょう)を始めとして神田美土代町(かんだみとしろちょう)まで、21の町名がある。内神田、外神田、西神田、東神田は含まないでこの数は驚きだ。
続いて、中央区日本橋○○町はどうだろう。同じくアイウエオ順で並べてみたところ、日本橋大伝馬町(にほんばしおおでんまちょう)から日本橋横山町(にほんばしよこやまちょう)まで、日本橋、東日本橋は含まないで19の町名があった。
これだけ多くの町名があったら、混乱するんじゃないか? 普通そう思うだろう。ではなぜこんなに多数あるのか? まさにミステリーである。
日本橋は日本の道路の起点としても有名。「道路元標」が橋に埋設される。写真は道路脇に飾られたレプリカ