■チャノキ(ツバキ科ツバキ属)
効果・効能:抗酸化作用、むくみ改善
日本のお茶といえば緑茶、この植物を指す。日本原産説もあるが、中国の雲南省周辺が原産。紅茶や烏龍茶などもすべて同じ植物で、発酵度が違う。有効成分はタンニンやカフェインなど。中国最古の薬草書「神農本草経」には万能薬として記録されている。脂溶性成分は薬効が高く、食材としても大変有用。
■ミョウガ(ショウガ科ショウガ属)
効果・効能:美肌作用、疲れ目改善
一般に食べられる部位は花穂だが、「ミョウガタケ」と呼ばれる若芽の茎も美味。α-ピネンなどの揮発成分を含み、香りづけと殺菌を目的にミョウガの葉で餅を包む和菓子の文化が各地に残っている。大陸の原産だが、現在食材として使うのは日本とミャンマーなどの東南アジア温帯地域の一部だけ。食べると物忘れがひどくなるというのは俗説。
■クロモジ(クスノキ科クロモジ属)
効果・効能:自律神経調整、胃腸不良改善
日本の樹木アロマの王様。民俗学の祖、柳田國男によれば、「日本人の記憶の原点にある香り」であり、戦前までは石鹸の芳香剤などとして広く活用されていた。またその殺菌力から、かつては枝が歯ブラシとして使われ、現在は高級楊枝としてその名残がある。葉を煎じたお茶は胃腸を整え、二日酔いなどの不調に効果てきめん。
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『PAN de WA HERB』
古谷暢基 (著)・和ハーブ協会 (監修)/サンクチュアリ出版発行
定価 本体価格1,500円+税
次回は和のスパイスや和菜(野菜)・和果(くだもの)、またとっておきのレシピも紹介。お見逃しなく!!
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取材・文/中西未紀
※記事内のデータ等については取材時のものです。
構成/メンズビューティー編集部