Amazonの音声認識技術「Alexa」が、様々な製品に組み込まれて話題だ。そんな中、国内の家電製品は、どんな音声認識を備えているか? その現状を探る。
◎キーボードやリモコンで操作するよりも早い
「日本語の音声認識が特に難しいわけではありません。限られた母音+子音の組み合わせなので、音素はほかの言語に比べても少ない。難しいのは、英語と比べると、ひとつ一つの単語の区切れがわかりづらい点ですね」
音声認識ソフトを開発するアドバンスト・メディアの佐々木淳志さんによれば、〝区切れ〟を自動で認識するには、様々な人が話している音声データを収集、分析、整理しておく必要があるという。
「すでに特定ジャンル、例えば医者がカルテ作成用に使うソフトでは、認識率が98%を超えています。キーボード入力よりも早くテキスト化でき、その実力を発揮しています」
こうしたレベルにまで達すると普及は早いという。今回紹介するテレビや炊飯器などの家電製品も、一定のコマンド(指示)が決まっているため、どれも認識率は高かった。そうなれば誤認識も減り、テレビのリモコンや、スマホのタップ操作よりも、音声操作のほうが早くなる。使わなければ損なのだ。
[ スマートテレビ ]大量コンテンツから音声で即座に検索
パナソニック『ビエラ TH-65DX950』
オープン価格(実勢価格約65万9000円)
パネル全面にLEDが配された〝直下型〟LEDバックライトを搭載した4K液晶テレビ。ユーザーが話した番組名やキーワードを音声認識。録画番組などから即座に見つけ出す。
リモコンの「マイク」マークの青いボタンを押し、検索したい項目を話すだけでOK!
音声コマンドを声にすると、検索結果が表示される。そこに記される番号を声にすると指定したコンテンツが映し出される。
〈WRITER’S EYE〉使い始めると、リモコンボタンよりも断然スムーズに操作できました。声だけって、こんなに楽なんですね。