■連載/ペットゥモロー通信
皆さんは愛犬をどこに寝かせているだろう? 居間? 寝室? それとも自分と同じベッド?
人と動物との共通感染症を予防する観点からは、「ペットと同じベッド(布団)で寝るのはやめましょう」と言われるが、実際は、寝場所をともにしている人が多いのではないだろうか。少なくとも、同じ部屋で寝るという人は多いのではないかと思う。
では、愛犬がそばで一緒に寝ていると、皆さんは気持ちが落ち着くだろうか? それとも、愛犬が気になってあまり落ち着かない?世の中にはそういうことに興味をもつ人たちもいるようで、アメリカの非営利医療系団体であるメイヨー・クリニックの研究者らは、飼い主と同じ寝室で犬が寝ている、またはベッドで一緒に寝ている場合、犬の存在が人の睡眠に影響を与えるかどうかを調査したそうだ。
そのために、5ヶ月にわたり、睡眠障害をもたない健常な睡眠をする成人40名と、その愛犬(生後6ヶ月未満の犬)の協力を得て、計測器を装着して睡眠の状態を記録。それらを分析したところ、犬が単に寝室にいる場合は、人の睡眠効率が向上する傾向にあるのに対して、犬と同じベッドで寝ている場合には、それが下がる傾向にあるということが見い出されたという(*1)。
大好きな愛犬と同じベッドで寝るなら、さぞかし気持ちも安らぐだろうと思いきや、どこかで彼らのことを気づかってしまい、それで睡眠が安定しにくいということなのだろうか? 確かに、愛犬と一緒に寝ていると、寝返りをうちたくても我慢してしまったり、愛犬が動くたびに目が覚めたりすることもある。