■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ
レクサスの新型『LS』には数々の先進的な装備が搭載されている。日本車初となる「レーンチェンジアシスト」をはじめとする運転支援や安全のための装備を充実させ、新しい時代のレクサスのトップモデル像を構築しようとしている意欲が伝わってくる。日本での発表を控える中、ひと足先にサンフランシスコでアメリカ仕様に乗ってきた。
ガラリと改められた内外デザインは印象的で、フリーウェイでも郊外の自然の中でも、彼の地のアクの強いアメリカ車に負けずにオノレを主張していた。走りっぷりも洗練が重ねられ、特にパワートレインの滑らかさには舌を巻いた。ライバルとなるドイツの3ブランドに対抗できる内容をしっかりと備えている。
実は、新型『LS』にはライバルたちを大きく引き離すであろう、ある装備が搭載されていて、その出来映えが実に素晴らしかった。ぜひ、それをお伝えしたい。上級モデルに標準装備されるマッサージシートのことだ。
まず、驚かされたのが、このシートのマッサージ機能が後席だけに働くのではなく、前後すべての座席に用意されているということだった。助手席だけでなく、ドライバーにも運転中にマッサージしてくれるのである。調べたことはないけれども、おそらく世界初のことだろう。