筆者の見解としては、参加無料もしくは有料のボランティアは基本的に楽しい。しかし中には「誰かのために何かをしたい」という強い思いがないと、心がポキリと折れそうになる活動もある。どんな気持ちで参加したいのか、参加先でどんな活動をしたいのか、あらかじめ自分自身の本音を確認しておく必要があるだろう。
また、参加することで交通費や報酬が発生するボランティアもある。こちらは「楽しいけど大変」というイメージだ。筆者は日当8000円で、知的障がいを持つ人たちと3泊4日のキャンプへ行くボランティアに参加したことがある。職員のみなさんは気に良い人ばかりで楽しかったが、同時にここには書けないほど大変だった。海に入ったし、肉も山ほど食べたし、たくさん笑ったが、3万2千円のバイト感覚で同行していたら逃げ出していただろう。ボランティア初心者は、報酬の発生するものには慎重になったほうがいいかもしれない。
ここまでボランティアについて色々書いたが、つまるところ筆者が言いたいのは「ボランティアは楽しいし、人との出会いがあるから、何でもいいのでとりあえず一度参加してみてほしい」ということだ。良いも悪いも含めて色々な人に出会ったし、大変な思いもしたが、楽しい記憶の方が多く残っている。現在趣味を探している人、新しい出会いを探している人、休日の予定がまだ決まっていない人は、騙されたと思って「ボランティア 募集」で検索してみてはいかがだろうか。
取材・文/いのうえゆきひろ