◎1983年にリリースされた、世界初のアナログ式クオーツ・クロノを復刻
セイコー×ジウジアーロ・デザイン
『SCED035』3万4560円
クロノグラフのスタート・ストップボタンをボックスケースの上下に配したアバンギャルドなデザインは、今見ても斬新だ。クオーツ。ケース(径41.8mm)、ブレスレットともSS。10気圧防水。限定3000本。
●Good Looking(1)独創的なプッシュボタン
ストップウオッチの誤操作を防ぐ特殊構造。1983年のオリジナルはプラスチック製ボタンだったが、耐久性を高めるために、金属製ボタンに変更している。
●Good Looking(2)エッジが効いたバンド
スポーツカーを想起させる、パネル模様のブレスレット。エッジの効いたデザインと、マットな仕上げまでも当時の雰囲気を再現している。
セイコーが1969年に世界初のクオーツ腕時計をリリースして以降、70年代に入るとクオーツウオッチにはデジタル化の波が押し寄せた。一世を風靡したLEDウォッチなどが、その代表例だ。そうした状況下で、多くのユーザーにもう一度、時計本来のアナログ式の良さを伝えようと肝煎りで製作されたのが、1983年にリリースされたプロダクトデザイン界の巨匠ジウジアーロ氏とのコラボレーションコレクションだった。
「針で正確に時を指すスタイルこそ、時計表示の基本です。そこでクオーツ制御による世界初のアナログ式クロノグラフに挑んだのです。さらには、アナログ式クオーツのデザインと機能の幅を広げるためにも、カーデザインという全く異なる業界のデザイナーと組んだのでしょう」(古城滋人さん)
スタート・ストップボタンは、ステアリングを握った状態での誤操作を防ぐデザイン。この特殊なプッシュボタンシステムを実現するために、新たな構造を開発したのだ。
1996年に入社、営業経験を経て現職。ジウジアーロコレクションの立ち上げやセイコー全般の商品企画に携わる。