現在は、「捨て子対策」のためという別説が有力!
調べていくと、実際には「人間の子供や老人、病人などの保護」を目的として作られた法令だったという説もあります。つまりは、捨て子対策ということですね。犬など動物保護関連の法令が増えていったのは、江戸幕府のおひざ元で、野犬などの問題が多かったためという説も。
この説が有力視される理由は、綱吉のあとを継いだ6代将軍・家宣が「捨て子保護」を継続したことにあると言われています。江戸幕府が始まる前は、戦国時代のような人の命よりも誇りを重んじる時代。誇りや家柄ではなく人同士が助け合えるような日本に変えようと努力したのが、綱吉だったといえるかもしれません。
調べていくうちに、「生類憐みの令」に対して大きな誤解を持っていたのではないかと思いはじめました。歴史の解釈は、日々研究がなされており、変わっていきますが、綱吉の「生類憐みの令」が時代の流れを大きく変えるものであったことは確かなようです。人間はもちろん、犬も猫も大切な命。そんな当たり前のことを当たり前にした法令だったのかもしれません。
※この記事は各方面の情報集約はもちろんですが、私、猫オーナーとしての親バカ、猫バカな個人的視点も含まれております。ご了承ください。
文/佐藤玲美
構成/ペットゥモロー編集部