◆そげ胸対策のポイント
できる限りハリのあるバストをキープするための“そげ胸対策”のポイントは3点。森さんが話していたような「ブラジャーでクーパー靭帯を保護する」ということ。それには「ぴったりサイズのブラジャーを正しく着ける」こと。そして「正しい姿勢で、バストの位置を高くキープする」こと。
おぬまさん「多くの方のバストを見てきた経験から、40代以降になると今までどのようなブラジャーを着けてきたかによってかなりバストの形は変わってくると感じている。ブラジャーにこだわってきた方のバストは比較的きれいに保たれている。アンケート調査でも何も対策していないという方が多かったが、そげ胸を自覚していてもケアの方法がわからないという方が多いのではないか。ブラジャーをきちんと着けることはとても大事で、バストにハリが出てくると自然にバストが上を向くので姿勢がよくなり、胸を張ることがとても楽になる。
(アンケート調査で試着をして購入する人は4分の1にも満たないという結果に)合わないブラジャーもバストのそげに関わってくる。ブラジャーの購入時は必ず試着をしてほしいというのは私の数十年来の希望だが、自分に合ったブラジャーを着けるには、まず試着が基本になる。試着をするというのは自分に合ったサイズを見つけるということ。サイズはカップとアンダーが合っているかということだが、カップが大きいと上辺にすき間ができてしわが寄ったりして、バストラインがきれいにならない。カップが小さすぎるとバストが押しつぶされてバスト自体がサイズダウンするだけでなく、脇の肉が流れてしまう。アンダーが大きすぎると腕を上げるたびにずれ上がるし、バストを支えきれないので揺れる原因にもなる。アンダーが小さすぎると脇の肉の段差が目立つ原因になる。カップとアンダーがぴったり合った状態だとバストが安定して揺にくくなり、クーパー靭帯の保護につながる。結果、きれいなふっくらとしたバストライン、デコルテラインを作ることができる。年齢を重ねることによりバストの悩みは増えてくるが、それを解消できるブラジャーは下着メーカー各社から出ている。それらをうまく活用して若々しいバストを取り戻してほしい」
森さん「ブラジャーが合わないと湿疹やかゆみ、色素沈着など、締めつけや素材が合わないことで皮膚に影響を及ぼす。だからこそきちんとサイズの合うものを着けて肌になじませるためにはフィッティングが不可欠。美容外科でもすっぴんの顔を見られるのが嫌だという女性が多いが、試着する人が少ないというのは下着売場でも素の胸を見せたくないと感じて女性が多いからではないか。いっそのこと、百貨店だったら9階とか男性が入りにくい場所に設置して、今日のモデルさんのように下着姿で歩いても違和感のないような空間にしてみてはどうか。快適に何枚でも試着したくなる気持ちにさせて、フィッティングを楽しんでもらえる環境づくりが必要だと思う。
さらに年齢と共に猫背になってくるので普段から姿勢を正しくすることで、大胸筋の位置も上がり胸も正しい位置に上がるので、適度に運動して大胸筋を鍛えることも大事。加えてクーパー靭帯を痛めないように正しいブラジャーを着けることによって、永遠にとまでは言わないが、できるかぎりきれいな胸を保つことができる」