■Report
従来の真空管アンプキットと言えば、フルディスクリートの空中配線、またはラグ板を使ったものと相場が決まっていたが、これは難易度が高い。実体配線図が欠かせないし、回路図の読解能力も必要である。もし音が出なかった場合のチェックも面倒。ということで真空管アンプキットの製作は上級者向けだったのだが、エレキットはオリジナル基板に部品を差し込んでハンダ付けするだけ方式を採用。これなら、トランジスタアンプのキットと難易度は変わらない。さらに『TU-8150』はピンソケット部分を独立基板にして、簡単に差し替えて出力管を交換できるのだ。
パーツは小分け梱包され、必要なものだけを出していけばいい。抵抗も袋ごとに分けられて分別しやすい。テスターがなくても組み立て可能だが、私は色分けを見る方が面倒なので抵抗はテスターで測定してから組み立てた。ハンダ付け終了後に基板をチェックしてから、トランスなどを取り付け無事完成。説明書どおりに作って、一発で音が出た。出力モードの変更で左右の音のバランスが変と思ったら、ジャンパーピンを挿す方向が間違っていただけだった。
「無線と実験」的な作り方の真空管アンプ。私がウン年前に回路図から製作したもの。
真空管アンプキット『TU-8150』なら基板に部品を差し込んでハンダ付けするだけ。この基板はつながっているのでパキパキ折ってバリを削ってから使う。
組み立て説明書に加えて「真空管アンプ トラの巻」が付属、これを読めば回路設計の仕方まで分かるようになるかも。
シャーシをのぞく部品が集合。まず、パーツリストに従って部品を仕分けする。