Q.なぜ北海道には梅雨がないの?
A.年によっては北海道へも梅雨前線が近づき、雨や曇りの天気が続くことがあります。これは「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれています。ただし、その期間も1~2週間程度で、本州のように毎年あるわけではありませんし、決まった時期に発生するわけでもありません。そのため「北海道に梅雨はない」とされています。
Q.梅雨入りの日が、後で変わるというのは本当?
A.本当です。梅雨入りの日は、後になって変わることがあります。
6月に入ると、「○○地方が●日頃に梅雨入りしたとみられます」という発表が続々と行われますが、それはただの速報です。
実際に梅雨入りが確定するのは、梅雨の季節が終わってから。春から夏にかけて実際の天候経過を考慮した検討を行い、9月初めごろに「梅雨入り」と「梅雨明け」を統計値として確定させます。実際、2009年の東北北部の梅雨入りは、速報と統計値で1週間も違いがありました。
ただ、梅雨入りの速報があるからこそ、「大雨へ備えなければ」と私たちの防災意識が高まるのだと思います。「まさか」の事態にならないよう、「もしも」のために日頃から備えをしておくことが大切です。
(取材協力)
津田 紗矢佳(つだ さやか)さん
秋田テレビ「AKTみんなのニュース」気象キャスター。
秘書として仕事をしていた際、上司が乗った新幹線が大雪で遅れたことがきっかけで、気象予報士の資格を取得。初任地の秋田で日本酒と旅行を楽しむ日々。
【プロフィール】http://www.weathermap.co.jp/caster/tsuda-sayaka/
【Twitter】@sayapon_tenki
取材・文/石原亜香利