■連載/カーツさとうの最強サウナ熱伝
最近、普通の銭湯のサウナが面白くってしょうがない。
なにが面白いって、常連オヤジの会話を聞いてるのがとんでもなく面白い! そしてたまにはそういうオヤジの会話に混じったりするのがもうたまんない。オレも人のこといえないくらいにオヤジだけどさァ、そんなオレですら、
「先輩ッ!」
っていっちゃうような年配の人はもちろん、
「大先輩!!」
って呼ばなきゃ失礼だろうっていう、いやいやむしろ医学的にその御年でサウナ入って、
「大丈夫っすか!?」
って心配しちゃうような大先輩まで一緒になってさ、ほぼ素っ裸で狭めの密室に籠もっているっていうその状況からして、冷静に考えれば面白いじゃない? それも汗ダラダラ垂らしてですよ。
サウナというモノをなにひとつ知らない人が見たら、
「なにやってんだ、このオヤジ達は!?」
ってビビりますよ。そんな環境を、別にオレはアッチの趣味はないけれど、コミニケーションの場として楽しまなくてどうすんだ? という気分に最近なってきた。
そんな中、東急多摩川線の下丸子駅近くの『M湯(仮名)』っていう銭湯がね、サウナが特にすごいとか、水風呂がイイとかそういうのはないんだけど、もう常連オヤジの会話がすこぶるイカすんで、その魅力で時々入りに行っちゃってる。
で、その会話っていうのがもう延々と競艇の話!! 正直くっだらない話なんですよ、勝ったの負けたの。つってもほとんどの人が「負けた負けた」なワケ。そんな「負けた」っていう話を延々してるのがまたいいじゃない、“人間だもん!”って感じで。そういう心を素っ裸にした肉体も素っ裸の先輩の話を拝聴する。なんかもうこれが楽しい。
でさ「負けた負けた!」って話が続く中、必ず一人くらい出てくるワケなんですよ。
「え? オレは勝ったけど」
なんてつうオトッツァンが!!