そんなことはさておき、素敵な殿方は、仕事も遊びも家庭生活もしっかりマネジメントできているから、余裕があるし、話の引き出しも多い。女子のどんな話題にもついていけて、仕事の話なんかしなくても笑いの耐えないおしゃべりができているように思います。
そして、あたしを感動させる、さらに素敵な殿方がいるのも事実。ある殿方が2年ぶりの銀座ルームに再訪、そして、以前楽しくおしゃべりしたある女子客とルームで偶然再会したときに、その殿方が、前回の話題を覚えていたりするのよ。
「2年前に話したときよりも、自分の想いが明確になったんですね」
2年前、バーのカウンターで話した飲みの席での話を真面目に聞いてくれていて、しかも2年ぶりなのに!その当時と現在を比較しておしゃべりしてくれるなんて、その女子もそんな殿方の姿勢に感激していたわ。
こんな小さな感動から、興味や尊敬が生まれ、長く楽しい大人の友達付き合いができれば、もし、仕事上の相談なんてことになっても、お互いのことをよく知っているから、安心してお仕事上の関係もできるようになると思うの。
まずは「仕事」ではなく、楽しいおしゃべり、かわいいお世辞から始まる関係をおすすめしたい。そのためには、遊びで繋がる努力も必要。そんなたわいもないおしゃべりが苦手な殿方を、あたしは高級シャンパンと引き換えに、日々鍛えているのです。
文/Kazuquo
自治医科大学付属病院にてリハビリテーション医療に携わったのち、 福祉住環境開発のために、住宅メーカーへ転職。その後独立し、PR会社、VIPトラベル専門の旅行会社「コスモクラーツトラベル」などを経営しながら,銀座の会員制バー「銀座ルーム」のママとして日々、銀座のカウンター越しに日本社会の行く末を見守っている。著書『銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲』(集英社刊)は6月5日発売予定。詳しい情報はコチラ。