■検証結果。もっとも早く食べられたのは『チキンラーメン』
総論から述べるが、どの商品も水だけでは指示どおりの分数で食べることが難しかった。今回の検証では明らかにならなかったが、カップラーメンの場合、おそらく温度や湯気も関係しているのだろう。とはいえ順次、時間をかけると食べられるまでになったため、分数の短かった順番に味も含めた結果を紹介していく。
1)日清食品『チキンラーメン』(12分)
もっとも早く食べられたのは、即席ラーメンの元祖ともいえる『チキンラーメン』だ。ほぐれるまでの分数は12分。なお、他の商品にも共通するが、検証を進めるうちに「いかにして早く食べられるか」を考慮するようになり、途中、様子をみながら麺の上下を逆さにしたりとほぐす作業を加えてみた。『チキンラーメン』の場合は、8分頃から深い部分の麺が柔らかくなりはじめるのを確認できたため、上下をひっくり返すなどの作業を慎重に交えた。
おやつにもふさわしい味わいのチキンラーメンだが、水で作ってみても単純に「うまい」のひとことに尽きた。その味わいはお湯で作ったときよりも控えめな印象で、鶏ガラのやさしさがより強調されていた。ともすればそのまま食べてもお菓子のように味わえる商品でもあるが、水で作ると、昔懐かしい駄菓子屋のカップラーメンのような食べごたえとなり、冷やしラーメンのように楽しめる逸品だった。
2)日清食品『カップヌードル』(14分)
続いて10分台で比較的早く食べられたのは、カップラーメンの定番中の定番『カップヌードル』だった。かかった時間は14分。途中、12分頃から麺を崩さぬように両手に持った割り箸で中から慎重にほぐしていった。
その味はもはや説明のしようがないほどの人気商品だが、お湯の熱さがないぶんスープに溶け込んだだしのうまみがハッキリと分かるようになり、なかなかの食べごたえに。トゲのないやさしい味わいが口に広がったものの、中に含まれるエビの生臭さがきわだっていたのも印象的である。