もはや国民食の定番といってもよいカップラーメン。その歴史は意外と古く、機動隊が突入したことで知られる浅間山荘事件の生中継にて、警察官が『カップヌードル』を食べている姿から知れ渡ったという。そして、昨年4月に発生した熊本地震の報道を受けて、災害への関心がふたたび高まる中では、非常食としての役割を再認識する声も少なくない。
東日本大震災以降、日本周辺の地殻変動は活発期に入ったとする見方もある。熊本地震による中央構造体周辺、かねてより懸念される東海・東南海連動地震など、もはや日本列島のどこがいつ何時、自然災害に見舞われるかは分からない。
いざという時のシミュレーションも各所でみられるが、例えば、手元にあるのは限られた水とカップラーメンのみとなったらどうか。救助を待つ間、飢えをしのぐためには今あるものでしか対処できなくなる。そこで、水でカップラーメンを作ってみるとどうなるのか。実際に検証してみた。
■検証方法を紹介。それぞれの分数や状態を時間経過と共に記録
今回は定番と思われるしょうゆ味の4商品を筆者みずからが選定した。インスタント界のパイオニアである日清食品『チキンラーメン』と、定番中の定番である『カップヌードル』。なぜかふと食べたくなる懐かしの味、エースコック『わかめラーメン』と、生麺に近い食感にこだわった東洋水産『マルちゃん麺づくり』である。
検証の方法はまず、それぞれの容器に記載されたとおりの作り方を再現。容器の線まで水を入れたあと、『チキンラーメン』と『カップヌードル』はそのまま3分を計測。ほかの2種類は別添のかやくと液体スープを食べる直前に入れるため、『わかめラーメン』は3分、『マルちゃん麺づくり』は4分を待つことにした。
尚、記載された分数を超えた場合には割り箸でふれながら様子を見つつ、1分ごとにどの時点で食べられるかを記録した。