久しぶりにラジコンメーカーのホームページを検索してみた所、衝撃が走った。京商のホームページになんと、トマホークが載っているじゃないか! まさかと思いつつ見ると、どうやら2015年の夏に復刻版が発売されていたのだ。気になってタミヤのホームページをみると、あるはあるは…復刻版バギーだらけだ。
子供の頃は高くて手が出ない憧れだった。でも、今なら買える。もう一度バギーを、ラジコンカーを走らせてみよう。もちろんプロポはサンワだ!
■意味なく4WDという構造に憧れた「ホットショット」
タケカワユキヒデ、安岡力也、清水國明が司会を務め、『タッチ』の声優でおなじみの日高のり子がアシスタントをしたこともある、伝説のテレビ番組が『タミヤRCカーグランプリ』だ。初期のナレーターが小倉智昭だったのも懐かしい。放送開始当時は毎週金曜日の18:00ごろにテレビ東京では放映され、20分弱の短い番組を毎週、食い入るよう観いっていたものだ。
当時は明らかにラジコンカーブームだった。もちろんオンロードも人気があったけど、小中学生の憧れの多くはバギーだったと思う。そんな中、驚くようなRCカー(=ラジコンカー。以下)がデビューした。それが「ホットショット」だった。
タミヤ ホットショット(2007)
価格:2万6784円(税込)
ホットショットの魅力は4WDに尽きるだろう。子供は4WDなんて知らなかった(と思う)から、「何だ、4WDって?」というところから興味をくすぐられた。デビューは1985年のことなので、もちろん、ファミコンもガンプラも登場していたが、男の子の興味を一身に集めたといっても過言では無いほど、4WDというメカニズムはインパクトがあったのだ。
しかも、ホットショットはシャフトドライブという、乗用車に近い構造だったから、なおさら興味をかき立てた。
さらに、前後に大型のオイルダンパーを搭載し、サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン。乗用車でも当時、そこまでのメカを満載した国産車は無かったのではなかろうか?
それが、RCカーで手に入る!! まさにアメージングなできごとだった。だが、キット価格は2万1800円(1985年当時)。もちろんプロポもバッテリーも別売だったので、揃えれば4万円ほど。子供には厳しい価格だった。だからこそ、憧れの1台になったのである。
4WDを採用し、当時のレースで最強と目されていたホットショットだったが、実際はシャフトドライブなどによる重量が災いして活躍は難しかった。1988年には傑作「アバンテ」が登場。時代の波から消え行く運命にあった。
タミヤ アバンテ(2011)
価格:5万9184円(税込)
でも、子供達に強烈な印象を残したホットショットは、当時を知る大人には他のRCカーには無い記憶を刻んでいる。強いて言えばバギー界のカウンタックとでも呼ぼうか。ホットショットは永遠に憧れであり続ける。