そして忘れてはならないごはん自体へのこだわり高井さんに伺うと、「よりモチモチに炊くことのできる蒸気炊飯方式で炊き上げたお米をアツアツのままお弁当に詰めています。普通なら冷ましてから入れるのが定石ですが、シウマイ弁当の容器は昔ながらの経木を使用しています。経木は余分な水分を吸ってくれる「おひつ」のような効果があるため、冷めてもおいしい状態を保つことができます!香りもいいですよ」。昔ながらの木の容器にはこのような効果もあったのだ。
現在のシウマイ弁当の懸け紙は1995年から使用されているもので4代目に当たる。ひとつ前の3代目のものと比べるとよく似たデザインだが、「どちらも横浜の名所が描かれていますが、よく見ると一番高い建物が3代目では横浜マリンタワーになっていますが、現在のものは横浜ランドマークタワーになっています」と高井さん。さすがは横浜のローカルブランド崎陽軒、こんなところにも細かいこだわりがある。
ちなみにシウマイ弁当の容器は2種類存在しているのをご存知だろうか!?実はシウマイ弁当、中身は変わらないが横浜にある本社工場で作られたシウマイ弁当はかけ紙タイプ、東京工場で作られたものは被せ蓋タイプの容器が使用されているのだ!「本社工場では手作業でかけ紙にひもをかけています。速い方だと1個あたり5秒くらいでかけてしまいます。ちなみにこの2つのシウマイ弁当の境界線は京浜東北線の蒲田駅で、通常であれば蒲田駅までは懸け紙、隣の大森駅からは被せ蓋タイプのシウマイ弁当になります」(高井さん)。実は筆者も2つの容器があることは知っていたが、さすがに境界線までは知らなった!まさに目からうろこ!!
最後に東京駅に登場した横濱 崎陽軒 (シウマイBAR)を紹介しよう。横浜エリアには温かい崎陽軒のシウマイや料理を楽しめるお店が数店舗あるが、2016年東京駅一番街内にお酒とシウマイを楽しむことのできるお店がオープン。こちらは蒸したての各種シウマイの食べ比べはもちろん、個人的に胸アツなのは、シウマイ弁当のおかずである、鮪の照り焼きをアレンジしたおつまみや、あの筍煮が一品メニューとしてラインナップ!崎陽軒ファンはぜひとも訪れたい店舗だ。
現在、シウマイを製造している横浜工場の見学はリニューアル工事に伴い、実施していないこともあるので、工場見学(要予約)を希望する場合は予約受付専用番号045 – 472 – 5890(8:00~18:00)に問い合わせてみよう。東京駅の横濱 崎陽軒 (シウマイBAR)は東京駅八重洲口地下中央改札口先「東京駅一番街」のB1Fにあり、年中無休で10:00~23:00。L.Oはシウマイなどは22:00、ドリンクは22:30。TEL03-3201-5600。東京駅や品川駅、横浜駅などで購入できるシウマイ弁当は830円(税込)。