■クリーニング店で「におい取り」ができない場合もある!?
また、「冬が終わったらコートはクリーニングに出すので、におい取りは自分でしなくても大丈夫」と思ってしまいがちだが、メニューによってはにおいが取れにくいものもあるという。
「クリーニング店によって、におい取りはできる場合とできない場合があると思います。クリーニング店は、通常、ドライクリーニングで施します。ドライクリーニングは、衣類の型崩れのない洗浄になり、水分を使用しないので、においが取れにくいのが現状です。クリーニング店によって名称が異なりますが、“汗抜き”、“Wクリーニング”、“ウエットクリーニング”などの、洗浄に『水』を使用するメニューがあるのが一般的です。受付窓口に、においの懸念を相談し、水を使う洗浄メニューを問い合わせて依頼しましょう」
あまりにもにおいが気になる場合は、自分でできる方法を試してみよう。自分で行うのが心配な場合には、クリーニング店に相談するのが良さそうだ。来季の冬は、無臭の状態でコートを羽織ることができるようにしよう。
梶原 将司さん
株式会社トゥトゥモロウ 品質管理責任者。クリーニング業18年。宅配クリーニング、トヨタ生産方式、大手大量生産の管理担当を経て現職。衣類のメンテナンス全般はもとより、品質管理から生産管理に至るまでの一貫した指導には定評がある。また、さらなる特殊技術開発のため、仮説と検証を繰り返している。バスフィッシングとナイキコレクションが息抜きとなっている。
取材・文/石原亜香利
※記事内のデータ等については取材時のものです。