■「残念な弁当」はこう回避しよう!
管理栄養士の安蒜ゆいさんに、それぞれの残念な弁当を回避する方法を教えてもらった。
1.寄り弁
「おかずが動いてしまうのは、動ける隙間があるからです。小さなおかずで隙間を埋めていきましょう。おかず以外にもミニトマトやブロッコリーなど彩りをよくするものを入れれば、見た目もきれいになりますよ」
2.嫌なにおいがする
「においの原因は、菌の繁殖。お弁当箱はしっかり洗ったものを使用し、おかずを詰める際も、素手で詰めず、きれいな道具を使って詰めましょう。直接触らなくても、お弁当作りの前には、手を入念に洗っておくことも大切です。
においがとくに気になるのなら、ニラやキムチなどにおいの強い食材も避けるといいですね。温かいおかずは、菌が繁殖していなくてもにおいの原因になることがありますので、お弁当箱に詰めるときは冷ましてから詰めましょう」
3.ご飯が硬すぎる
「冷蔵・冷凍保存していたものを使うと、ご飯は硬くなりがちです。一番硬くなりにくいのは、炊きたてのものを詰めること。もし冷蔵・冷凍保存したものを使いたい場合には、『炊きたてを冷凍保存したもの』を解凍してお弁当に詰めましょう。時間が経った後のご飯を冷蔵・冷凍したご飯よりも、炊きたてを冷凍保存したご飯のほうが、ご飯の水分の蒸発量が少ないため、解凍しても比較的やわらかいご飯になります。
他には、保温機能のあるお弁当箱を使う方法も。お弁当のご飯が冷めにくければ、硬くなりにくくなります」
4.汁もれ
「基本、水分の多いおかずは避け、煮物など汁気がある場合、しっかり汁気を切ってお弁当箱に詰めましょう。かつお節など水分を吸ってくれる食材を一緒に入れるのもおすすめです。また、豆腐より、厚揚げや高野豆腐など水分の出にくい食材を使うのも対策になります」
5.ご飯とおかずの相性が悪い
「まず、お弁当は彩りをよくするのがポイント。色鮮やかになり、見た目もよくなる上に食欲もそそります。彩りをよくすることで、栄養のバランスも整います。肉や卵などのたんぱく質ばかりではなく、しっかり野菜のおかずも入れましょう。味付けも、『濃い味付けと薄い味付け』『甘い味付けと塩味・辛味のある味付け』を両方の味を入れるなどしてメリハリをつけると、飽きることなく食べられます」
「残念な弁当」になってしまった経験があるのなら、ぜひこれらの対策を行って、今後は「愛され弁当」の評価をもらおう。
(取材協力)
N.E.Family 管理栄養士 安蒜 ゆいさん
病院・保育園にて献立作成・衛生管理や食育活動に携わり、現在フリーランス管理栄養士・彩り時短食プランナーとしてレシピ提供やコラム執筆などを行っている。
季節を通して食事・家族の時間の大切さを伝えていくことをモットーとしている。
【ブログ】http://yui.cooking/
【Instagram】https://www.instagram.com/n.e.family/
取材・文/石原亜香利
※記事内の情報は取材時のものです。