ママが子どもやパパと不和になり、一定期間、家を飛び出す「プチ家出」。近年、よく耳にするワードだが、これにはどんな効果やメリットがあるのか、子育ての専門家に聞いてみた。
■ママの「プチ家出」のメリット
今回教えてくれたのは、子育て悩みカウンセラーのかずえさんだ。まずはママが「プチ家出」をする主なメリットを聞いた。
1.自分を振り返ることができる
「プチ家出は、怒りがMAXになっているときや、イライラが限界にきたときにしたくなるものです。精神的にもあまり罪悪感を感じることが少ないため、少しの間、家のことを考えず、自分のことを振り返るために良いと思います」
2.冷静になることで離婚を防げる
「プチ家出では、自分の行動を冷静に見直し、なぜプチ家出をしたかを考える時間ができます。怒りにまかせ、離婚など考える前に冷静期間を置くためにも良い方法の一つだと思います」
3.自分磨きができる
「いつも良い母、良い妻であるためにも、プチ家出で自分磨きをする方もいます。例えば、おしゃれをして一人で優雅にお茶、美術鑑賞、一日かけてボディエステ、一人で映画鑑賞、図書館で本を読む、郊外で新鮮な空気と森林浴に浸る、今まで習いたかったことを習うなど、さまざまです」
■プチ家出にはデメリットも
しかしかずえさんは、プチ家出のデメリットについても次のように指摘する。
1.家族に心配をかける
「黙って出て行くことは家族に心配をかけます。メモなどを残すことを忘れないで欲しいです。家出と考えず行方不明や何かの事故に巻き込まれたと思われないように配慮したいものです」
2.個人の問題だけでは済まないこともある
「喧嘩の延長線上でプチ家出をするのはよくないと思います。家族が意味を理解していればいいですが、個人の問題だけでは済まない家庭もあります。大きな離婚話や、子どもの親権問題、また育児困難者として扱われるケースもあります」
3.子どもの心の傷になることも
「子どもとの喧嘩でプチ家出をする場合はよく考えてほしいものです。子どもの「なぜ」が、一生の心の傷になる場合があります。相手はまだ幼い子どもなら、自分がその当時の子どもだったらどう思うか、よく考えて行動したいものです」
プチ家出にはメリットもデメリットもあり、一概にいいとは言い切れない。かずえさんは次のようにアドバイスする。
「何でもいいのですが、自分のリフレッシュ方法を知ること。そして、たとえ親子であっても、考えは必ずしも同じではないことを知ることも大切。同じ物を見ても、感動するポイントも違いますよね。考えの違いばかりに意識を向けるのではなく、冷静に家族を分析することも一つの方法です」