国民生活白書によると、男性側の離婚申立理由として多いのが「性格が合わない」という理由であり、女性側の離婚申立理由が「暴力を振るう」「生活費を渡さない」等の理由であるとされている。だが、以前と比べると「結婚しても相手に満足できない時は我慢せずに離婚したほうがよい」という考えを持つ人の割合は増えており、それに伴い離婚件数も増加傾向にある。
日本法規情報が以前、同社が運営する『離婚・調停相談サポート』『法律相談窓口案内 熟年離婚・離婚調停』の運用情報やユーザーへのアンケートを元に、離婚問題に対する意識調査を行い、「離婚に関する調査」について聞いたところ、予想外に多い「離婚後のトラブル」第1位は「養育費の不払い」であることがわかった。ちなみに、以前、同社が行なったアンケート調査でも、離婚理由が多様化している傾向が明らかとなっている。
◆「浮気」「DV」「モラハラ」「家事に協力的でない」など多様化する離婚理由
一般的には、離婚申立理由として多いのが「性格が合わない」、「暴力を振るう(DV)」、「生活費を渡さない」とされてきたが、同社の調査結果によると「夫婦の会話がない」「家事に協力的でない」「子育てに関する考え方」等についても離婚を考える理由としてあげる人が多く、離婚理由の多様化が見受けられた。
今回のアンケート調査の結果、「DV」が16%、「浮気」が14%、「借金」が13%、「金銭感覚の違い」が12%、「価値観の違い」が10%、「人生観の違い」が8%、「夫婦の会話がない」「モラハラ」が共に7%、「子育てに関する考え方の違い」が6%、「家事に協力的でない」が5%という結果となった。突出した離婚理由ではなく多様化しており、より複雑化していることがわかった。近年、離婚に対する抵抗が少なくなってきた傾向もみられることから、離婚理由としても幅広くなってきた感がある(※有効回答数/6102、調査時期/2013年11月)。
離婚に関しては、双方による時間をかけた話し合いも重要だが、当事者間だけの話し合いだけだとトラブルに発展するケースも多く、離婚後においても様々なトラブルが起こっているケースが多々ある。そこで、今回は離婚後のトラブルを経験した人を対象にそのトラブルの内容についてアンケート調査を行なった。
調査の結果、「養育費が支払われない」が最も多く30%、「慰謝料が支払われない」が22%、「子供に会わせてもらえない」が20%、「進学等の理由養育費を増額して欲しいが応じてくれない」が18%、「離婚後も付きまとわれて困っている」が8%、「離婚後の相手の両親との付き合い方で困っている」が2%という結果となり、離婚時に取り決めた養育費や慰謝料が支払われないといったトラブルは半数以上という結果が明らかとなった(※有効回答数/3102、※調査時期/2014年11月)。