女性は男性と比べて甘いもの好きといわれる。近年、「スイーツ男子」という言葉も流行ったが、やはりスイーツといえば昔から女性のイメージがある。そもそもなぜ女性はここまで甘いものが好きな傾向があるのだろうか。また、女性のほうがにおいに敏感といわれる。
これには理由があるようだ。
■女性が男性より甘いもの好きが多い理由
女性は男性よりも甘いもの好きなのは本当なのだろうか? その理由も気になるところだ。それを知るには次の2つの実験が参考になる。山形徳洲会病院長の笹川五十次先生は次のように教える。
●ラットは「女性ホルモン」のバランスで甘味が好きになる
「ラットを用いた動物実験では、オスとメスどちらも、水道水よりも砂糖水を好んで飲みましたが、思春期以降となるとメスのほうがオスより甘味に強い嗜好を示しました。
しかし、メスラットが甘味に嗜好を示すのは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが同時に働いていないと表れないことが分かっています。
一旦甘味好きになると、メスの卵巣を摘出し、ホルモンが分泌されなくても甘味好きが続きます。ただ妊娠期間中や授乳期のように、プロゲステロンがエストロゲンよりも多い状態になると甘味を好まなくなります。
こうしたことから、甘味に対する嗜好に性差をもたらすのは、ホルモンバランスが深く関係しているようです」
●生まれつき?女児は男児より甘いミルクが好き
「ヒトの乳児に甘いミルクと普通のミルクを与えたところ、女児は普通のミルクに比べて24%も甘いミルクを多く飲みますが、男児は6%しか多く甘いミルクを飲みませんでした。女性のほうが男性よりも甘いものを好むのは、生まれつきの性質ともいえます」