■体内の老化を防ぐこともできる
さらに、金木犀には体内の酸化を防ぐ「抗酸化作用」があることが、食用花を対象とした研究の中でわかっている。体内の酸化とは、体の正常な機能を損ねたり、重い病気の原因になるなど、いわば「老化」を早める現象である。これを防ぐことが、アンチエイジングにつながっていく。その点でも、金木犀は若々しさを保つための大きな味方となってくれるだろう。
ちなみに、金木犀のアンチエイジング効果は、他のアロマより圧倒的に優れていることが研究で判明。アンチエイジング効果が高いことで知られているジャスミンのアロマと比較しても、格段に高い効果があることが認められているのだ。
■アロマオイル以外でも、金木犀の効能を体感しよう
このように、金木犀のアロマの効果は他のものに比べても絶大と言われている。しかしその反面、金木犀はオイル抽出が難しい植物で、精油を買おうとすると少々値が張ってしまうのが難点だ。
ただ、金木犀は木そのものが育てやすいという利点がある。鉢植えにできるため、一人暮らしの自宅でも可能なのだ。花が咲く季節が秋だけなので、香りを楽しむ季節は限定されてしまうが、その間に花をお茶にすれば、長期にわたり摂取し続けることもできるという。
金木犀の香りが一番強いのは、つぼみが開きかけの頃と言われている。その頃に花を摘んでおき、ざるでふるうか水で洗うかして、キレイにしておこう。これを3日ほど陰干しするか、レンジで様子を見ながら加熱する。これを緑茶やウーロン茶の茶葉と花を混ぜれば、金木犀のハーブティーの出来上がりだ。デザートに散らして食べるのもオススメだ。
もっと手軽に楽しむなら、金木犀のジャムなども販売されているので、そちらをお湯に溶かして飲むのもいい。アロマオイルほど多岐にわたって使用することはできないが、食べて摂取するのも香りをゆったりと楽しむひとつの手段なので、お試しあれ。
中国では古くから衣服の防虫剤として使われていたり、イライラや不安を減らす鎮静作用も持っている金木犀。庭に植えると幸福度もアップするなど風水的にも良いとされているので、ぜひアロマテラピーをきっかけに生活の中に深く取り入れてみてはいかがだろうか。
文/東てるお(メンズビューティー編集部)