枕や布団の開発・販売を行う、千葉県柏市の「まくら株式会社」。新機軸の製品やサービスを続々と打ち出し、寝具ファンの注目の的になりつつある企業である。同社は先月、「日本の枕史上最も高価な」8万6400円(税込み)する『極上まくら』の販売を開始し、これが好評だという。
ふつう枕といえば数千円台、低反発など高機能の枕でも2万円でお釣りがくるのが相場。そのなかで8万円台という超強気の価格帯の商品には、いったいどんな秘密が隠されているのだろうか?
『極上まくら』の基本仕様は、ポーランド産のシルバーグースダウンとスモールフェザーを9:1の比率で混合した素材を、シルク100%の枕カバーで包んだゴージャスなもの。
羽根まくらは、その名のとおりフェザーを使うのが一般的だが、芯があって固く、においもきついというデメリットがある。ダウンの場合、空気をたくさん含むことができ、においもほぼ気にならない。ポーランド産のダウンは、ダウンの中でも最高級品とされ、ふかふか感は格別。枕の使用前と、頭部を乗せた時の高低差は18cmにもなるという。カバーに使われるシルクにはシルクアミノ酸が含まれているが、これは肌の保湿効果があり、「寝ながらスキンケアが実現」できるという。
『極上まくら』は、注文を受けてから国内工場で製造する完全注文生産となっている。防虫効果のある高級桐箱に入れられ、常に「できたて」の状態で届く。
これほど高級な枕ともなれば、日常のメンテナンスが気になるところだが、本体は週1回晴天時に日干しするだけ。カバーは中性洗剤で手洗いし、弱めに絞って、形を整えて陰干しするだけでよいという。湿度の高い日が続いて臭いがこもっても、消臭スプレーの使用はご法度(臭いが悪化するため)。その場合は、頻繁に乾燥させるとよいとのこと。
「まくら株式会社」は、庶民にはなかなか手の届かない高級枕だけではなく、リーズナブルで健康のことを考えた枕も種類豊富に取り揃えている。例えば『王様の腰枕』は、腰の下に敷く枕で、猫背、反り腰、平背のような、本来はゆるやかなS字型カーブとなる姿勢にトラブルを抱えている人の腰の負担を軽減して、安眠を約束する。