しかし、ここで言いたいことは別にある。1.2Lターボエンジン、16インチタイヤの標準型ザ・ビートルを走らせれば、往年のかぶと虫を思わせる、キビキビ感とは無縁のおっとりした動力性能、加速力、操縦性、フットワーク、そしてマイルドな乗り心地と静粛性の高さが特徴だ。
が、17インチタイヤを履くR Lineに乗り換えると、さすがにパサートやトゥーランを軽々と走らせる1.4Lターボエンジンを積むため、十二分の動力性能、加速力、そしてゴルフを彷彿させるスムーズでキビキビしたステアリングの応答性、軽快で飛ばすほどにスポーティになるフットワーク、やや硬めながらしなやかな乗り心地が持ち味となる。
自身、R Lineと同じエンジンを積み、タイヤサイズまで同じゴルフ7ハイラインに乗っているが、R Lineの乗り味、ステアリング&コーナリングフィールは、定評ある、世界の多くのコンパクトカーのベンチマークであり続ける(スバル・インプレッサもそうだ)最新のゴルフに近いと思えたほどである。