今やDセグメントの輸入セダン、ワゴンにもダウンサイジングエンジンの波が押し寄せている。
例えば、メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4と同クラスのVWのセダン、ワゴン系のフラッグシップモデルである「欧州カー・オブ・ザ・イヤー2015」受賞の8代目パサートもしかり。全長4775×全幅1830mm、ホイールベース2790mmの堂々としたボディの鼻先に積まれるのは、日本仕様の場合、導入時はゴルフハイラインなどと同じ1.4Lターボ、150ps、25.5kg-mユニット+7速DSGだけだった。
振り返れば、パサートの4代目には2.8LVR6、5代目には2.8LV6、4L W8、6代目にも3.2LV6が君臨していた。以前からのパサートオーナーなら、直4、それもゴルフ(やトゥーラン)と同じ1.4Lターボしかないのかよっ!!といぶかしがる声が聞こえてきそうだ。あるいは、1.5tのボディに150psで大丈夫なのか!!と。
そんな声に応えたのか、パサートにゴルフGTI譲りの2Lターボ、220ps、35.7kg-mのスポーツユニットを積む2.0TSI R-Lineが加わった。身内のアウディA4の日本仕様は2Lターボエンジンが基本で後に1.4Lが追加されたから、まるで逆の展開というわけだ。
R-Lineは標準でアクティブシャシーコントロールDCC、TFT 12.3インチのバーチャルメーター&ディスプレー、自動駐車支援機能の”Park Assist”、ダイナミックライトアシストを含むVW最新の先進安全装備オールインセーフティを搭載し、価格はハイラインの56万円増しとなる519.9万円(ハイライン以下と違いナビゲーション、ナッパレザースポーツシートを含む専用内装などが標準装備)である。
ちなみに今後、ゴルフ7の改良でもOP装備されるはずのバーチャルメーターのナビ表示は、アウディA4などと違い、スケールは約100m固定なのがちょっと残念。