1970年代の初期に登場したバスケットボールシューズである『TOURNAMENT(トーナメント)』は、スウェードのアッパーによるソフトな履き心地で人気を博す。その後、プレースタイルの変化とともに、スウェードアッパーのモデルはオンコートで履かれなくなるのだが、1983年に『TOURNAMENT』の後継モデルとして『CAMPUS』がリリースされる。名前の由来は大学のキャンパス。『TOURNAMENT』とは違い、カジュアルシーンで履くことを想定して発売されたモデルだ。1990年代に入り、ビースティ・ボーイズが身に着けたことで人気に火が付き、ストリート、ファッションシーンにおける定番となった。
矢部さん:音楽、スポーツ、アート……。自分が好きなカルチャーと結びつくと、スニーカーへの愛着ってより深いものになりますよね。20年近く前に買ったスニーカーがいまだにお気に入りですからね(笑)。
矢部さんがこの『CAMPUS』を購入したのは1998年のこと。まだ日本にアディダス オリジナルスのショップができる前のことだ。
矢部さん:スニーカーショップも今と違って並行輸入のお店が多かった頃ですね。原宿の古着屋で働いていた頃に、近くにあったショップで見かけて買いました。今日着ているウェアにもちょこちょこ入っているんですが、リフレクターが好きなんですよ! スリーストライプスのところにリフレクターを使っている『CAMPUS』って結構珍しいと思うんですが、見た瞬間これは買うしかないだろうと。好きなもの同士が組合わさっているのを見て、運命を感じました(笑)。オーバーサイズなんですが、当時は大きめを履くのが普通というかちょっとしたトレンドにもなっていました。これをヴィンテージのリーバイス501によく合わせていましたね。
これからもショップに並ぶスニーカーが持つバックボーンを伝えることは大事にしていきたいそう。
矢部さん:「Styles」に行けば背景がある面白いものが見つかるというようにしていきたいですね。おすすめできる理由が明確にあるスニーカーをこれからも店頭に並べていこうと思っています。そして、2017年の4月に代官山のショップを拡大・全面リニューアルする予定です! お楽しみに!!
■問い合わせ先
Styles代官山(スタイルス だいかんやま)
電話:03-6415-7722
http://www.styles-tokyo.jp/
取材・文・神津文人
※記事内の情報は不在時のものです。