■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
■会場でしか手に入らないミルスペックモデルの展示・販売も
10月15-16日、静岡・ふもとっぱらでヒルバーグのオーナー・ミーティング「Hilleberg Roundup 2016」が開催された。
ヒルバーグとは、スウェーデン生まれのエクスペディション・テント・ブランドで、1971年にボー・ヒルバーグが創立。ヒルバーグ家が運営するファミリー企業で、各国の極地探検隊が信頼を寄せるテントとして知られている。
同社のテントを語る際にはずせないのが、軽くて高強度な生地「ケルロン」。引き裂き強度が高いだけに、万一、穴があいてもそれ以上穴が広がらず、しかも、小さな穴であれば少し手でもむとふさがる他には類を見ない素材だ。そして、ポールやジッパー、ガイライン、ペグに至るまで、こだわり抜いた素材を用いることで、強風・豪雪にも耐えうるタフさを持っている。
当然、ハイスペックゆえに高価格帯のテントなのだが、日本ではその機能性に惚れ込むユーザーが多く、手にしやすい小型タープ購入からはじまりテントを買い増やすキャンパーが多い。
当日はボー・ヒルバーグの娘であり、CEOのペトラ・ヒルバーグが来日。しかも、ミルスペックのテントや遠征隊用のエクスペディションモデル特別受注など、ここでしか手に入らないアイテムの展示・販売もあり、約280名ものユーザーが集まった。広大な草地のフリーサイトに、100張ものヒルバーグ・テントが並ぶ姿は圧巻。「これだけアトラスやアルタイが並ぶキャンプ場は世界中でも見たことがありません」とペトラが感激したほどだ。
富士山の麓に広がるキャンプ場、ふもとっぱらで行われたオーナー・ミーティング。関東を中心に、関西からの参加もあった
平地のキャンプ場にエクスペディション・テントが並ぶ様は世界でも珍しい光景。スペックを読み込むのが好きな日本人だからこそ生みだす景色だ
笑顔がステキなCEO、ペトラ・ヒルバーグ。2000年にアメリカに子会社を設立して以降、日本やアメリカなどヨーロッパ以外の地域の担当をしているのだという。今回は短期滞在でほかにはどこにも行けないと嘆いていたが「次は冬に訪れてスキーとキャンプを楽しむわ」と次の来日に期待を寄せていた