■連載/小口 覺のスマートフォンハックス
10月25日、iPhone 7でSuicaやクレカが使えるようになった。ニュースでも取り上げられ、SNSのタイムラインもこの話題で埋まった。これまでガラケーやAndroid端末でおサイフケータイを使っていた人は、何を今さらと思ったようだが、iPhoneという一番人気の端末が対応したことにバリューがある。誰かが言っていたが、「あの人気アイドルがついに脱いだ!」的な衝撃である。オバサン(ガラケー)や普通のタレント(Android)とは意味が違うのだ。そして、当日は「おまえは抜けた? 俺は抜けなかった」みたいな会話があちこちでなされた。もちろん、Suicaの情報をiPhoneに抜き取れたかという意味である。
●クレカ一体型のSuicaは抜けない!
さて、事前のアナウンスが不親切なこともあり、当日はユーザーもかなりの混乱をきたした。筆者もさっそくiOSをアップデートし、手持ちのビックカメラSuicaカード(VISAバージョン)をWallet/Apple Payに取り込もうとしたのだが、「このカードは対応していない」となってしまう。クレジットカード一体型のSuicaはFeliCaでの取り込みはできないようなのだ。ちなみに、カードの券面をカメラで撮っての登録では、「QUICPay」として取り込むことができる。一部に誤解もあるようだが、VISAのカードでも発行会社が対応していれば(この場合、ビューカード)、店舗で電子マネーとして使うことは可能だ。
ただ、今回使いたいのはSuica。オンラインでモバイルSuicaを取得することもできるのだが、タッチでの取り込みがやりたく、翌朝駅まで買いに行くことにした。黒い券売機で無記名のSuicaを購入。タッチで取り込もうとするも、昨日に引き続きサーバー側で障害が出ているらしく、エラーとなる。1時間ほど時間をおいて作業すると、無事取り込むことができた。Suica購入時、500円がデポジットに設定されているが、iPhoneに取り込むとデポジットも使えるチャージ額として設定される。