■共働き夫婦に家事のアドバイスをするとしたら…
この調査から見えてきた、『共働き夫への家事アドバイス』をまとめてみた。参考にしてみてほしい。
1.夫は1日あと30分、家事時間の捻出を!
配偶者に「今よりももっと家事を分担してほしい」と回答した妻182名に、「1週間でどの程度夫に家事時間を増やしてほしいと思うか」を尋ねたところ、平均4.13時間という結果だった。1日にすると約35分。各家庭の夫婦の就業状況にもよるが、夫は、目安として1日30分程度、意識的に家事時間を増やしてみてはどうだろうか。
2.お互いの家事への反応。夫は「無反応」は×。「感謝を伝える」「褒める」機会を。妻は「文句」「ダメ出し」禁止!
自身の家事に対する配偶者からの反応について聞いたところ、家事分担状況に満足している人の方が不満足の人よりも経験割合が高かった項目は、1位「感謝される」(32ポイント差)、2位「褒められる」(30ポイント差)、3位「感想を伝えられる」(20ポイント差)であった。逆に不満足の人の方が高かったのは、1位「文句を言われる(24ポイント差)、2位「無反応」・「ダメ出しされる」(ともに21ポイント差)であった。
自分の行った家事に対し、配偶者から受けた反応<満足度別>
なお、それぞれの経験には男女間で差があり、妻は「感謝される」「褒められる」経験が夫よりも少なく、逆に夫は「文句を言われる」「ダメ出しされる」経験が妻よりも高いことがわかった。これらのことから、夫は妻の家事に「感謝」して「褒める」ことを、妻は夫の家事に対して「文句」や「ダメだし」を言わないことを、より意識すると良さそうだ。
図自分の行った家事に対し、配偶者から受けた反応<性別>
3.言葉遣いには注意を。妻に「手伝ってあげるよ」、夫に「なんでこんな風にやったの」はNGワード!?
では、実際にはどのように声をかけるのがいいのだろうかで。家事について配偶者からかけられうる様々なセリフについての心象を尋ねてみた。夫の64%、妻の65%が言われたことのある「手伝ってあげるよ」というセリフ。男女間で受け取る印象に差があることがわかった。男女とも「嬉しい気持ちになる」と回答した人が最も多かった一方で、妻の22%は「イラッとする・むかつく」と回答。5人に1人は言われたくないセリフだととらえることがわかった。この言葉を夫が妻に使う際は、気を付けたほうが良さそうだ。
また、妻・夫ともに「イラッとする・むかつく」と感じる割合が高かったのは、「なんでこんな風にやったの」などの家事のやり方に対するダメ出しのセリフや、「まだ○○ができていないよ/残っているよ」などの催促のセリフ。これらは、妻は言われたことがある人は少数派(それぞれ38%、39%)であったが、夫は半数以上が言われたことがあると回答(それぞれ53%、55%)。これらのセリフはあまり口にしないよう、特に妻は注意してみてはいかがだろうか。
【調査概要】
調査主体:マクロミル
調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:全国
調査対象:20歳~49歳の既婚男女で、配偶者と同居しており、夫婦ともにフルタイムで就業している方(マクロミルモニタ・マクロミル提携モニタ)
割付方法:性別×年代(20代、30代、40代)で均等に回収/合計618サンプル
調査期間:2016年9月
文/編集部