※BearHorn『BW-166』制作編はこちら
■Introduction
無事完成したBareHorn『BW-166』(3万4000円×2税込)を鳴らしてみよう! ということで、今回は試聴編をお届けする。ツイーターを加えればペア10万円を超えるスピーカーなのでTANNOY『Mercury7.4』やJBL『STUDIO 280 BRN』に匹敵する実勢価格となる。ツイーターの有無、いろいろなセッティングを詰めながら、その音の魅力に迫ってみよう。
■Impression
●試聴機材
音源はMac miniに入れたハイレゾ音源を中心にリファレンスDACのResonessence Labs『INVICTA MIRUS』にUSB接続、パッシブアッテネータのEL SOUND『highendvolume XLR custom』からバランスケーブルでパワーアンプのJDF『ULTRA MONITOR AMPLIFIER EQS 2400』に接続、スピーカーを駆動した。『BW-166』は試聴位置から約1.5m離れた位置にやや内振りに置いた。
●吸音材
バックロードホーンはバスレフより箱鳴りがしないので、吸音材は少なめか全く入れないというのが通常のセッティングとなる。密閉式の場合はユニット背面から出た音を全て吸音するため大量の吸音材が必要になるが、バックロードホーンの場合は背面の音を積極的に利用するため吸音材は少なめでいいのだ。『BW-166』の制作編では出さなかったが、吸音材が付属している。一般的なグラスウールではなく、薄手のスポンジのような吸音材でホーン開口部の下の面に貼り付けることが推奨されている。付属の吸音材のありとナシの状態で試聴してみたが、その変化はほどんどない。見た目重視なら貼らなくてもいいだろう。効果重視ならもっと厚手のフェルトなどを使った方ががいい。
●インシュレーター
次にスピーカーの下に板を敷いてみる。さらに板とスピーカーの間にポリオフィレン素材の網目状極薄シートを挟む。これは厚さ1mm程度の滑り止めのようなシートで機材と板のガタをとって密着性を高める役割を果たす。シートを挟んで板の上に載せるとS/N感が少し向上する。ボーカルが落ち着き、左右の広がり感、奥行き感が出る。情報量も若干増えている。スピーカーが床と密着することで余分な響きが減ったようだ。さらに音場感を追求するなら、硬い素材のインシュレーターで4点か3点支持にすればいい。
スピーカーのガタつきを抑えるために大きめの板を敷き、板とスピーカーの間に網目状シートを挟んでいる