【レストラン&バー】
<La Maison Kioi(ラ メゾン キオイ)>(既存棟1階)
カジュアルフレンチをコンセプトにしたフレンチレストラン。カフェも併設しており、ドレスコードも設けていないので気軽に日常使いできる。テラス席はとても気持ちのいい空間でゆったりとした時間を過ごすことができる。
<Bar Napoleon(バー ナポレオン)>(既存棟1階)
赤坂プリンスホテルの時代からオールドファンに愛されてきたバーが復活。肖像画や帽子、地図、馬の置物などナポレオンをほうふつとさせるインテリアが配置されている。
【AJの読み】宿泊者以外でも楽しめる緑豊かな空間が都会に出現
高層階にあるホテル&レストランの「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」からの眺望も素晴らしいが、敷地の高低差を活かし、パブリックアートや緑豊かな空間が多く配置されている「東京ガーデンテラス紀尾井町」は、ビジターとして訪れても、緑豊かで静謐な空間が都会の真ん中で楽しめる。敷地内の緑化率は45%で「赤坂プリンス クラッシックハウス」から清水谷公園に抜ける「ガーデン大通り」は「芽生えの庭」や「光の森」など木々や花に囲まれ、散策スポットや休憩スポットとしてもおすすめ。
柱や梁、筋交いなど骨組みを外部に露出したデザインが特徴のチューダー様式の洋館「赤坂プリンス クラッシックハウス」は、外観はもちろん、館内の随所にある優雅なしつらえも一見の価値がある。レストランや結婚式場としての用途がメインだが、食事やカフェを楽しむときはじっくりと建物も見学してみるのも一興だ。
赤プリといえば、1983年に開業した丹下健三氏設計の新館は、私たちの世代には憧れのホテルだった。クリスマスシーズンの予約を取るのに苦労したことなど懐かしい思い出だ。2011年3月の営業終了後に、東日本大震災の被災者に受け入れ施設として開放したことも記憶に新しい。跡地は「東京ガーデンテラス紀尾井町」として複合施設となったが、昔ながらの高層ホテルの眺望を確保しつつ、旧グランドプリンスホテル赤坂 旧館の復元、商業エリア、そして緑あふれる敷地と、宿泊だけではないさまざまな魅力を持つ空間に生まれ変わった。
文/阿部 純子
■連載/阿部純子のトレンド探検隊