【auでんき】4月から始まった電力自由化。各社、スタートに向けて、様々なお得なキャンペーンを行なっていたが、どうもよくわからず、その波に乗り遅れてしまった人も多いだろう。そこでよりお得な電力会社を検討するため、ケータイとのセット割でどれくらい得できるかを試算してみた。つまりケータイキャリア別の電力会社選びというわけだ。まずは「auでんきセット割」を掲げる『auでんき』について紹介しよう。
■『auでんき』ってどんなサービス?
auの電気サービス『auでんき』では、電気使用量などに応じて、「でんきMプラン」と「でんきLプラン」が用意されている。いずれも電力自由化開始以前のこれまで利用してきた従量電灯プランと同等の料金プランで、「でんきMプラン」は一般の家庭で広く利用されてきたタイプ。一方、「でんきLプラン」は電気を多く利用する事務所や商店などで広く利用されてきたタイプだ。
料金は提供する地域によって異なる。下記は東京エリアの料金表だが、見てわかるように従来の東京電力の「従量電灯B」の料金とほぼ同じだ。他の地域の料金も、北海道電力、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力の従来プランとほぼ同等の料金プランになっている。
■『auでんき』の何がお得?
従来の従量電灯プランを利用してきた人なら、『auでんき』に乗り換えても電気料金はこれまでとほぼ同じ。しかしauユーザーならauケータイやauスマホと一緒に利用することでのセット割「auでんきセット割」が利用できる。これは毎月の『auでんき』の利用金額に応じて、最大5%相当分が請求月にキャッシュバックされるというもの。このキャッシュバックは『au WALLET プリペイドカード』にその分の金額がチャージされるので、『au WALLET プリペイドカード』の利用者であれば、よりスムーズに「auでんきセット割」を利用できる。
「auでんきセット割」で得られるキャッシュバックは、毎月の『auでんき』の利用金額によって異なる。一番メリットがあるのは5%のキャッシュバックが得られる、毎月の電気料金が8000円以上の人だ。
総務省統計局 家計調査(家計支出編)によると、2人暮らしであれば月平均の電気料金が9658円になるので、最大5%のキャッシュバックが得られる計算にはなる。ただ自分もしくはパートナーが節電家の場合、8000円に届かず3%になってしまうケースも。また9658円というのは1年を通しての平均金額なので、エアコンを使わない時期はもっと電気料金が安くなり、キャッシュバック率が3%になってしまう月もあるだろう。
※電気料金は総務省統計局 家計調査 (家計収支編) 2014年の1世帯当たりの年間支出をもとに関東エリアの平均電気料金を推計。「auでんきセット割」の年間のお得額は、対象金額 (燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、消費税相当額除く) を算定したもの。
上記の試算表を見るとわかるが、1人暮らしの場合、お得額が年間1319円で月額にすると約110円。この程度であれば、電力会社を乗り換えるほどの原動力にはならないだろう。ただ毎月確実に5%のキャッシュバックが想定される3人以上の家族構成の人なら、乗り換えを検討してみるべきだ。