④ 小型犬では2歳までの間は1年を12.5歳とし、中型犬では10.5歳、大型犬では9歳とする。3歳以降からは犬種によって1年ごとの加算率が違ってくる。
小型犬=25+(犬の年齢-2)×犬種ごとの加算年齢
中型犬=21+(犬の年齢-2)×犬種ごとの加算年齢
大型犬=18+(犬の年齢-2)×犬種ごとの加算年齢
出典:BBC calculations on data from UK Kennel Club and US Veterinary Medical Database
小型犬のほうが早く成長し、ゆっくり年をとるのに対して、大型犬はゆっくり成長し、早く年をとる。その中にあって④の表を見る限りでは、大型犬のジャーマン・シェパード・ドッグよりもブルドッグのほうが早くに年をとり、小型犬のフレンチ・ブルドッグは3歳以降、ジャーマン・シェパード・ドッグとほぼ同じスピードで加齢するということになる。犬の実質的年齢を考えるには、サイズ以外にも犬種の特質や体質も考慮したほうがいいということだ。
そして、加齢するにしたがい、体にも変調が出てくる。人間の場合、50歳頃には免疫力が半分に低下し、80歳頃には10分の1にまで低下してしまうそうだ。犬では平均的に7歳頃から免疫力や基礎代謝能力が低下しはじめることから、この年齢を過ぎるとシニア期に入ると考えられているが、仮に人間の50歳を基準にしてみると、小型犬では7~8歳半頃から、中型犬では6歳半~8歳頃から、大型犬だと5歳半~6歳頃から、そろそろシニア期に向けて配慮してあげたほうがいいだろうということが前出の表からはわかる。
ちなみに、American Veterinary Medical Associationでは一概には言えないとしながら、概ね小型犬と猫においては7歳から、それより大きな犬では5~6歳くらいからシニア期に入る、としている。
いずれにしても、犬たちの時間は人間の4~8倍くらいのスピードで過ぎていく。だからこそ、愛犬との一瞬一瞬を大切にしたい。
文/犬塚 凛(ペットゥモロー編集部)
記事提供/ペットゥモロー http://petomorrow.jp/