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ブライトリング『エアロスペース』に学ぶクルマの多機能化と操作性の両立

2016.06.11

■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ

 今回は、多機能と操作性について触れてみたい。クルマに限らず、僕らが使うあらゆる機械や道具において、多機能化とシンプルな操作性を両立させること難しい。機能を増やせば増やすほど、操作は複雑になり、使い勝手が悪くなっていくからだ。

 しかし、クルマではないけれども、多機能と操作性の高さを見事に両立しているものを僕は知っている。ふだん、使用している腕時計、ブライトリングの『エアロスペース』だ。『エアロスペース』はご覧の通りのアナログ表示の時針と分針を持ち、ダイアル上下にデジタル表示の窓を配してある。リューズがひとつあるだけで、ボタンなどはない。操作方法は、リューズをそのまま回すか、引き出して回すか、短く押すか、長く押すかの4つしかない。

ブライトリング『エアロスペース』に学ぶクルマの多機能化と操作性の両立

 これらたった4つの操作で、多くの機能を実現している。機能は、まず時針と分針による現在時刻の表示。上下のデジタル表示では、アラーム、クロノグラフ、第2時間帯表示、タイマー、カレンダー、秒表示、現在時刻のデジタル表示などだ。何も表示せず、ブラックアウトしておくこともできる。これらはすべてリューズを回して選ぶ。

 そして、各機能はリューズを回したり、短く押したり、長く押したりすることによって設定と実行を繰り返すことができる。文字にすると簡単に終わってしまうが、これが実によく考えられ、よく設計されていることに感心させられてしまうのだ。国内外を問わず、多機能を謳う腕時計はたくさんある。僕も今までにいくつも使ってきた。しかし、残念なことに、それらの多機能腕時計は使いずらくて、長く使われることがなかった。操作方法が複雑だからだ。

ブライトリング『エアロスペース』に学ぶクルマの多機能化と操作性の両立

 ひとつのボタンを押しながらリューズを回して機能を選び出したり、反対に、一回だけボタンを押してモードを変更してからリューズを回す必要があったりと、とても一度で憶え切れない。ひとつのボタンに複数の役割を割り振っていて、そこに何の脈絡もない。だから、こちらが想像しながら操作していっても受け付けられなかったり、場合によっては他の設定を崩してしまったりする。

 常に分厚いマニュアルを携えていなければならないから、せっかくの多機能をだんだん使わなくなってしまう。時針と分針だけで現在の時刻を確認するだけで終わってしまう。だんだんと出番が減っていくようになり、引き出しの奥に仕舞われ、気付く頃にはバッテリーが切れていたという最期を迎えている。

 しかし、この『エアロスペース』はそんなことがない。機能を切り替えるのはリューズをそのまま回すだけで良い。それも、ただ回すだけにしてしまうと、腕や服が触って回ってしまうことがあるから、ある勢いを付けて回さないと切り替わらないように設定されている。その加減が、とてもよくできている。

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