■連載/おおしまりえの女ゴコロ研究所
「男子たるもの、人前で泣くな!」なんて、ひと昔前なら当たりまえに使われていた言葉。最近では、そんな考え方も時代とともに消え去り、涙を惜しげもなく披露する男性をたびたび見かけるようになりました。
個人的には正当な理由のある男性の涙には、キュンとしたり、うるっとしたり、好意的に受け止めるほうです。しかし、世の女性たちに話を聞いていると、確かにそういう気持ちにもなるかも……と思える、鋭いエピソードが集まりました。いやー、涙って、女性だけじゃなく、男性も使い方が重要ですね。
■「感涙」は涙の量で好感度が決まる
男泣きで最近よく見かけるのが「感涙」。例えば、ドラマや映画のいい作品を観賞して思わず、うるっとくる姿は男女関係なくもらい泣きしそうになりますが、場合によってはドン引きされることもあるようです。
「ある男性と映画を観に行った時、相手が感動しすぎて号泣してしまい、戸惑いました」
そう話すのは、34歳の女性。つき合って間もない男性とのデートで、相手の号泣姿を目の当たりにし、固まってしまったそうです。
「確かに映画は感動モノでした。私自身もうるっときましたし、男性の涙に拒否感とかもないつもりでした。でも、上映後も彼は号泣したままで……。この人って、めっちゃ感情移入が激しい人なのかも…って、当時から引っかかりが残りました」
その時、彼女は「そういうタイプの人なんだ」と思うことにしたそうですが、時間が経つほど、彼がよく泣くタイプであることが判明。その後、しばらくして女々しい男という烙印を押して、結局、別れたそうです。
感涙を批判する気はありませんが、恥ずかしくなるくらい泣く男性を連れて出かけるとなると大変でそうですのは、考えてしまいます。泣くという行為は、体がストレスを抱えきれなくなったために起こる行為ともいわれています。異常に涙もろい男性は、ストレス耐性が低いのかもしれません。
■「悔し泣き」は努力の量で評価が分かれる
よくスポーツ選手などで見かける「悔し泣き」。感涙とあわせて男泣きの代名詞として見かけることも多いでしょう。こちらは涙の量よりも、後ろにある過程がともなっていないと「なんでコイツは泣いているんだ?」という女性の冷めた目線を生むようです。
「会社の後輩があるプロジェクトでしくじって、上司に怒られていました。その時『すみません…自分の努力不足で…』と説教の後、男泣き。ただその後輩、周りから見るとまだまだ努力が足りないし、周りのアドバイスを何一つ生かそうとしていませんでした。だからチームメンバーも励ましつつも『泣く前にやれることはあったけどね』と全員一致で冷たい目線でした」(31歳・営業)
裏側の努力が伴わない涙は、どうしても好感度ダウンに繋がるようです。ちなみにこの男性、後日プロジェクトの異動があったようで、いわゆる降格的な扱いになったそうです。がんばれ、男性!