パフォーマンスはどうか。筆者は、ゲームなど、チップセットの性能を限界まで使うようなアプリは常用していないため、判断が難しいところはあるが、少なくともインストールしているアプリは、どれも快適に動く。ディスプレイを分割して、2画面表示しても、特にモタつくことがない点は評価できるだろう。
原稿を書きながら、Webをチェックするといった使い方をしても、動作が遅くなることはない
また、これは2世代前の『iPad Air』との比較になってしまうが、メモリが2GBあるため、複数のアプリやタブを切り替えながら利用する際の快適さが格段に上がっている。1GBしかメモリが搭載されていなかった『iPad Air』だと、Safariでタブを開いておいても、もう一度タップした際に再読み込みが発生してしまうことが多々あった。『iPad Pro』では、その頻度が大幅に下がっている。
Safariでタブをたくさん開いても、ページをしっかり残している
もちろん、これは2GBメモリを積んだ『iPad Air 2』でも同様だが、この機種の購入を見送っていた人には、うれしい進化だ。かく言う筆者も、実はその1人だ。ちなみに、パフォーマンスは数値上も、大きく向上している。以下に掲載したのは、「GeekBench 3」で測定した結果だが、1世代前のiPad Air 2と比べても、スコアは高い。特にシングルコアでのスコアは3000を超えており、ここからもパフォーマンスの高さがうかがえる。
「GeekBench 3」で測定したスコア。iOSデバイスの中でトップクラスの性能であることが分かる
一方で、12.9インチ版と比較すると、わずかだがパフォーマンスは下回る。12.9インチ版はメモリも4GB搭載されており、単に画面のサイズが大きいだけではない。イラストを書いたり、画像を処理したりといった、より本格的な使い方を求めるなら、こちらを選択するというのも手だろう。