■連載/ヨシムラヒロムの勝手に宣伝部長
口臭遭遇。
疲れている人の口がドブ臭いと認識したのはいつ頃だろうか。
そもそも、僕は東京生まれの今年30歳でドブ川など流れてはいない世代。だが、嫌な口臭はドブ!と思ってしまう、想像力のなす技。
中学一年時の担任だったK先生の口は、まさにドブの臭い。話すたびに、『三丁目の夕日』的な昭和の情景が浮かぶほどのドブ具合だ。口を開くたびに生徒は悶絶。流石に直接「口が臭いですよ」とは、いくら性格的に難がある中年女性教師とも言えない。こういった場面で力を見せつけるのがヤンキーだ。お構いなし、K先生と顔を会わせるたびに「臭せーんだよ」と忠告。K先生は「これはコーヒーの匂いだ」と言い返した。今となっては僕も分かる。あの臭いは、決してコーヒーではない。絶対口臭だ。
口臭発覚。
中学時代は、K先生を横目に自分が口臭に悩まされることなど永久に来ないと思っていた。
ある日、意気揚々とリビングでゲームをしていると、お袋からこう言われた。「あんた口臭いよ」休日の昼過ぎ気分が良かったのに、ナーバスになる。仕事の疲れ、タバコ、胃の不調と瞬時に沢山の言い訳は思い浮かぶ。しかし、どれも言い訳。口が臭いことには変わりない。「こんなこと言うのはお袋だけ、他の人は思っていないはずだ」とも考えたが、他の人は言えないだけ。こーいった残酷な忠告をしてくれるのは家族だけ。ファミリーって、ありがたくも残酷だね。
口臭問題。
もちろん、口臭を解決したい。取材や打ち合わせで多くの人に会う身、そういったケアも仕事のうち。今まで以上に歯をこまめに磨き、歯間ブラシをかけ、リステリンでうがいをする。これで口内の臭いは打ち消された。難儀なのは、胃から発生する臭い。これはいくら口内をクリーンにしても、仕方がない。僕の場合、どうしても疲れがたまっていると胃にくる様子。「医者に行けよ」と言われれば、それまで。だが、簡易的に口臭を撃退する商品に頼ることにした。