日本のゴミ分別は世界的に見てもかなり厳しいという。それは国や自治体、個人の努力と高い意識の結果とも言える。環境保護やゴミ問題の解決のためには、ゴミそのものの量を減らす努力が求められる中、マイボイスコム株式会社は、『家庭ごみ』に関するインターネット調査を実施。1万429件の回答を得た。その調査結果をみると……。
◆家庭ごみの分別、捨てる際に気をつけていること
居住自治体が回収する家庭ごみの分別は、「4~6種類」が51.9%、「2~3種類」が18.4%、「7~9種類」が14.5%。九州では「2~3種類」、北海道では「4~6種類」の比率が高くなっている。
家庭ごみを捨てる際に気をつけていることは、「自治体のごみの分別方法を守る」(84.3%)の他、「自治体のごみの収集日を守る」「自治体のごみの収集場所を守る」が6割台と続く。
◆家庭ごみを減らす工夫
家庭ごみを減らすように工夫していることは、「レジ袋はもらわない」「詰め替え用がある製品を買う」「食べ残しを減らす」が3割台、「生ごみの水分をきる」「買いすぎない」「過剰な包装はしない、簡易包装のものを買う」が2割台で上位にあがっている。いずれも女性50代以上で比率が高くなっている。「特にない」は低年代層ほど比率が高く、男性30代以下では4割前後みられる。
◆リサイクル・廃品回収の利用状況、出しているもの
家庭ごみのリサイクルや廃品回収で利用しているものがある人は8割弱。「スーパー等での回収ボックス」「町内会等の廃品回収、資源回収」が4~5割となっている。「スーパー等での回収ボックス」「リサイクルショップ、買取業者、オークション」は、女性が男性を10ポイント以上上回る。50代以上では、「町内会等の廃品回収、資源回収」が最多。男性30代以下や女性10・20代では、「特にない」の比率が高くなっている。
リサイクル・廃品回収に出しているものは、「新聞紙、ちらし」「雑誌、本」「ダンボール」がリサイクル・廃品回収利用者の7割前後、「ペットボトル」「缶」が6割前後、「ビン」「牛乳などの紙パック」が各5割強。「雑がみ・ミックスペーパー」「衣類」「書籍」は、女性が男性を10ポイント以上上回る。
◆家庭ごみを捨てる時・回収時に困ること・不満
家庭ごみを捨てる時や回収時に困ることや不満を聞いたところ、「粗大ごみの処理が面倒」(27.0%)が最も多く、「捨て方・分別方法がわからないものがある」「ゴミの分別ルールや収集日時を守らない人がいる」「ゴミの収集回数が少ない」「ごみを捨てる際に手数料がかかる」が各2割弱で上位にあがっている。「粗大ごみの処理が面倒」「ごみを捨てる際に手数料がかかる」「ゴミを捨てるまで、家で置き場所をとる・におう等」は、女性が男性を約9~12ポイント上回る。また、女性高年代層で比率が高くなる。
< 回答者のコメント >
◆家庭ごみの分別の不満点 (全3544件)
・面倒臭さに負けている人がいると思うこと。(男性27歳)
・紙とビニールが一体になっている物は、燃やすゴミなのかプラスチックゴミなのか、どちらとして出せばよいのかわからないことがある。(男性34歳)
・手間が多すぎる、もっと企業努力をさせるべき、そのために国が動くべき。(男性41歳)
・分別の効果が知らされない。成果のPR不足?それとも効果がないの?(男性60歳)
・地区によってばらばらのためわかりにくい。共通化してほしい。(女性24歳)
・あまりにも神経質に、ごみの出し方に口出しする人がいると、ご近所関係がこじれますよね。(女性38歳)
・トレーなどは、汚れを落とすのに洗剤や水をたくさん使うことがあり、そのまま捨てた方がエコではないかと思うことがある。(女性45歳)
・大型ゴミは有料な上に、3か月に1回しか回収されず、モノによってはそもそも回収してもらえない。(女性56歳)