ここまで合格祈願の語呂合わせをピックアップしていて思い出したことがある。そういや自分が受験生だった昭和50年代前半にも似たような語呂合わせ祈願があったっけ。
「受験生はラークとハイライトを吸え」というものだ。
「LARK」に「Hi-lite」→「ラーク」に「ハイリテ」→「楽に入りてぇ」
となる。
未成年の喫煙は禁止されているし、勉強にプラスなわけないんだけど、ダメダメ受験生はこんなおまじないにもすがっちまうんだよなぁ。その結果見事に浪人の身分とあいなったわけだが。
ただ、こういった語呂合わせも馬鹿にしたものではない。
正月のおせち料理にも語呂合わせはある。
「黒豆」→「まめに働く」
「昆布巻き」→「よろこんぶ」
初詣のお賽銭も語呂合わせで金額を決める人だっている。
5円:ご縁がありますように
45円:始終ご縁がありますように
115円:いいご縁がありますように
10000円:円満(円万)になりますように
記念日も語呂合わせのオンパレードだ。
3月3日:耳の日
4月18日:よい歯の日
8月7日:鼻の日
11月22日:いい夫婦の日
世界遺産となった「富士山」も「不死」への思いがこもった名だともいわれるし。
つまり、語呂合わせで祈願をするというのは日本人のDNAに刻まれた行為なわけです。
ただ、受験生は神経が高ぶっているいるので、親が「これを食べて絶対合格だ」とやってしまうと子供に反発される恐れあり。子供の健闘を祈って陰で食べるのがオススメだ。
文/大山即席斎
1959年に生まれ。日清チキンラーメン登場の半年ほど後輩の同級生。80年の下宿生活開始でインスタント麺との付き合いが開始。35年以上毎日インスタント麺を食す日本屈指のインスタントラーメン研究家。95年テレビ東京の「TVチャンピオン 第1回インスタント麺通選手権」に優勝。今までに食べたインスタントラーメンは1万食を超える。