■連載/大山即席斎の“三ツ星”インスタント麺
今回取り上げるのは日清食品の「JALですかい」シリーズ(※)。日本航空でビジネスなどのハイクラスな席を利用すると食べられるといわれる。庶民からすると幻と言える存在が「ですかい」シリーズだ。
1995年に出場した「TVチャンピオン」の最終ラウンドのクイズで「うどんですかい」が出たのだが、その当時はちょっと小耳にはさんでた程度で、実物にお目にかかったことはなかった。生まれてこのかたビジネスはおろか、鉄道のグリーン席すら一度も利用したことがない自分には無縁ともいえるものだ。
良家出身の知人に訊いてみたら「飛行機で食べたことがある」とのこと。ああ、総中流社会といわれていたあの時代にも身分格差があったのかぁ。現在はプレミアムエコノミー以上で提供されるそうだから、ちょっとの背伸びで手が届きそうだ。エコノミーどころかLCCの利用を検討している自分にはそれでも縁遠い存在か。
しかし、実はこの商品は通販で購入することも可能だ。さらに、東京近辺在住ならば有楽町の「JAL PLAZA(※)」に行けば、1個から購入できるのだ。今回はそちらで購入した。
※2015年4月27日からは「旅にプラスする」をテーマに、JALプラザ TABITUS+ STATIONとしてリニューアルオープン予定。
ちなみに上空にあって気圧の低い航空機内では、湯の沸騰温度が低くなるため、通常のカップ麺だときちんと仕上がらない。なので低い温度の湯でもちゃんと出来上がる専用の麺を開発することでこの商品が誕生したのだ。気圧の低いところで作れる仕様なので、高度が高い山の登山にも向いている。山エッセイなどを読むと、山で最も重宝し人気のある食べ物がカップ麺なのだそうだ。ただ、エネルギー消費の激しい登山者にとってはカロリー補充が目的なので、登山者向けにできればレギュラーサイズも発売してほしい。