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6割の人が「親が健在なうちに実家の今後について話し合うことができていない」

2026.11.05

人口減少や少子高齢化を背景に深刻化する日本の空き家問題。「自分の実家も親がいなくなったら空き家になってしまう」と、この社会問題を他人事に感じられない人も多いのではないだろうか?

ネクスウィルはこのほど、年末年始の帰省シーズンを前に、全国(東京都・大阪府を除く)の30代~60代の男女643名を対象に「地方の実家と空き家問題に関する実家じまい調査」を実施し、その結果を発表した。

約4割が、ここ数年で身の回りの「空き家が増えた」と感じると回答

全国(東京都・大阪府を除く)の30代~60代の男女643人を対象に、ここ数年で、近所や通勤・通学路などの日常の生活圏で「空き家が増えた」と感じることがあるかを尋ねた。

その結果、「非常に増えたと感じる」(11.2%)、「やや増えたと感じる」(30.9%)を合わせ、約4割(42.1%)が身の回りで空き家の増加を実感していることがわかった(図1)。

地方を中心に、空き家問題が統計上の数字だけでなく、日常の風景の変化として生活者に意識され始めていることがうかがえる。

空き家増加による不安は「不審者の侵入・不法占拠や防犯・治安悪化」が最多

身近で空き家が増えたと感じている271人に、空き家の増加によってどのようなリスクや不安を感じるかを尋ねたところ、最も多かったのは「不審者の侵入・不法占拠や防犯・治安悪化」(155人)となった。以下「火災・不審火のリスク」(153人)、「害獣・害虫の発生」(146人)、「倒壊や外壁・瓦の飛散」(144人)が続いた(図2)。

「特に不安やリスクは感じない」と回答した人は26人にとどまり、約9割(90.4%)が何らかのリスクや不安を感じていることがわかった。防犯面に限らず、防災・衛生・建物の老朽化など、空き家が周辺環境に及ぼす影響が多方面にわたって懸念されていることがうかがえる。

約6割が実家の今後について「全く話し合えていない」と回答

ご自身または配偶者の地方にある実家について、親が健在なうちに今後の扱い(売却・解体・維持など)を具体的に話し合っているか尋ねたところ、「ほとんど(全く)話し合えていない」が61.9%と、約6割にのぼった。「一度か二度、軽く話題にした程度」(16.8%)を合わせると約8割(78.7%)が具体的な話し合いに至っておらず、「すでに十分に話し合っている」と回答した人はわずか10.0%だった(図3)。

地方の実家が将来空き家になる可能性がありながらも、家族間での具体的な話し合いはほとんど進んでいない実態が浮き彫りになった。

親に今後を相談できない理由1位は「まだ親が元気で現実味がないため、後回しにしている」

実家の今後について十分な話し合いができていない506人に、親と具体的に話し合いが進まない・切り出せない理由を聞いたところ、「まだ親が元気で現実味がないため、後回しにしている」(215人)が最多となり、約4割(42.5%)が選択した。以下「何から話し合いを始めればよいか分からない」(120人)、「親が元気なうちに縁起でもない話をするのは気が引ける」(101人)が続いた(図4)。

「親が元気だから」と先送りにしている人が多い一方、話し合いの進め方が分からない、親に切り出しにくいといった心理的なハードルも、話し合いを妨げる要因となっていることがうかがえる。

また、「遠方に住んでおり、対面でじっくり話す機会・時間がない」(78人)、「兄弟・親族間での意見調整が面倒・トラブルになりそうだから」(62人)など、物理的な距離や親族間の調整を理由に挙げる声も見られた。

約6割が、実家が「空き家」となった場合の管理や手続きに「負担を感じる」と回答

将来、実家が誰も住まない「空き家」となった場合の維持費用や定期的な管理作業、相続・処分の手続きなどの負担について聞いたところ、「非常に大きな負担(面倒・手間に)感じる」(33.1%)、「やや負担(面倒・手間に)感じる」(28.9%)を合わせ、約6割(62.0%)が負担を感じると回答した(図5)。実家の空き家化に負担を感じている人が多い一方で、その実家の今後については具体的な話し合いが進んでいないといった、「負担感」と「実際の行動」とのギャップが明らかになった。

今回の調査では、身の回りで空き家の増加を実感し、実家の空き家化に負担を感じている人が多い一方で、実家の今後については「まだ親が元気だから」と話し合いを後回しにしている実態が明らかになった。しかし、親が高齢になってからや、介護・相続が発生してからでは、親の意向を十分に確認できないまま判断を迫られることや、兄弟・親族間で意見がまとまらず、結果として実家が空き家のまま放置されてしまうことも考えられる。

空き家になってから対応を考えるのではなく、親が元気なうちから、今後その家をどうするのか、誰が管理するのかを家族で話し合っておくことが、将来的な負担やトラブルを防ぐ第一歩となる。年末年始の帰省など、家族が顔を合わせる機会は、実家の今後について話し合うきっかけにもなる。「何から話せばよいか分からない」という場合は、まずは実家の現状や親の希望を聞くことから始めてみるのも一つの方法だ。

また、「遠方にある実家を管理し続けるのが難しい」「相続したものの、誰も住む予定がない」「空き家になった実家をこのまま所有していてよいのか分からない」など、実家について気になることがあれば、早めに家族で話し合い、必要に応じて専門家へ相談することも選択肢の一つだ。

<調査概要>
調査名:地方の実家と空き家問題に関する実家じまい調査
調査対象:東京都・大阪府を除く、全国の30代~60代の男女643人
調査実施期間:2026年10月23日~27日
調査機関:インターネット

出典元:株式会社ネクスウィル調べ

構成/こじへい

Author
1986年、神奈川県生まれ。ライター歴は15年目で、現在は主にPR、芸能、YouTube関連の記事を執筆しています。

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