高級大型車の走行&駐車ストレスから解放される全幅1850mm以下のクルマ好きが納得できる1台とは
つい先日、友人がクルマを買い替えたという。彼がそれまで乗っていたのは全長4860mm、全幅1980mmのイタリアンスポーツカーだ。しかし、混雑した都市部での走りにくさ、駐車場での停めにくさに疲れ、都内でも走りやすく、駐車もしやすいクルマに買い替えたそうだ。
とくに都心の駐車場は、立体駐車場の場合、全長5000mm、車幅1850mm以下、車重2トン以下という入庫制限があったりするから、それより大きく重いクルマに乗っているとやっかいだ。一般的な路面駐車場でも国土交通省指針の駐車枠は2×5mが基本で、道の駅などは2.5×5m、コインパーキングでは2.3~2.5×5mとなっていて、先の4860mm、全幅1980mmのクルマのドアを余裕で開けるための駐車枠幅が3.2mは必要というデータもあるほどで、日本の多くの駐車場で全幅2m近いクルマのドアを開け、スマートに乗り降りするのは容易ではないということでもある。しかし、国産車、輸入車ともに年々、巨大化。全幅2m近いクルマも続々と登場しているのが現状だ。Googleマップのナビ案内で想定外の狭い道を案内されたらそれはもうヒヤヒヤものである(筆者も経験あり)。
高級大型車から比較的コンパクトなクルマに乗り換えるには心理的ハードルがある
とはいえ、高級大型車に乗っている人が、いきなり国産・輸入車のコンパクトカーに乗り換えるのは心理的にも無理があるのではないか。そこで、高級大型車から乗り換えても満足しやすい、また、見た目の高級感を損なわない、全幅1850mm以下の混雑した都市部でも、狭い道でも運転しやすく、立体駐車場を含む駐車場への入庫が容易な、クルマ好きの人でも納得できそうなクルマを探してみることにした。
全幅1850mm以下のプレミアムなドイツ車はあるにはあるのだが・・・
日本でもっともなじみある輸入車と言えばドイツ車だが、全幅はBMW3シリーズが1825mm、メルセデスベンツCクラスが1820mm。どちらも日本の路上で走りやすく、停めやすいドイツの定番モデルである。ちなみにこれまでアウディはA4がBMW3シリーズ、メルセデスベンツCクラスと同クラスのライバルだったものの(サイズ的にも)、事実上、A5に進化。A5はもはや1860mmの車幅になってしまったので、ここでは割愛する。
しかし、BMWには5シリーズ以上、メルセデスベンツにはEクラス以上の上級人気車種があり、これまで乗っていた高級大型車からの乗り換えでは、走りやすく駐車しやすいメリットはあるものの、ダウングレードへの乗り換えに抵抗がある人もいるかも知れない。
フランス車やイタリア車には全幅1850mm以下のプレミアムな魅力を湛えた車種がある
であれば、日本であまりメジャーではない輸入車に乗り換えるのはどうだろうか。例えばフランス車のDSオートモビルのDS4、そしてN°4だ。どちらも唯一無二のアートフォルムを纏ったアーティスティックとも言えるエクステリア、エレガントで優雅かつプレミアムなインテリアを備え、堂々たる佇まいを持ちながら、全長4415×全幅1830mm×全高1495mmのボディサイズに収まっている。ハイブリッド、ディーゼル、PHEVのパワーユニットから選べるのも魅力的で、よほどのクルマ通でないとパッと見、その姿に魅了されつつも、車名、車格を言い当てられない底知れぬ!?プレミアム感があるのもポイントだ。もちろん、その上にDS7、DS8という上級車があるのだが、走る数が少ないため、そのヒエラルキーが分かりにくいのである。
クルマのシルエットの美しさとファンなドライビングを両立し、楽しませてくれるフランス車はまだある。そう、プジョー408だ。先進的なコクピットのデザインも最高で、車格感も十二分。それでいて車幅は1850mmとなっているから、ギリギリ、走りやすく停めやすい1台と言えそうだ。
比較的コンパクトなクルマでも、「走り好き」「クルママニア」が選ぶラテンのクルマにはアルファロメオがある。そのジュニアはなんと全幅1780mmだ。それでいて、熱い走りを想起させるデザイン、もちろんアルファロメオらしい走りの世界を堪能させてくれる日本ではマニアック(クルマ通)な選択となり、高級大型車からダウンサイズしたとしても、自身、周囲ともに納得させられやすい1台と言っていい。
大衆車イメージのVWにも高級大型車から乗り換えられそうな2車種がある
では、フォルクスワーゲンはどうか。代表格のゴルフは輸入車の中でも大衆車的イメージを持つ人が多いはずだが、ホットハッチの起源でもある265psのGTI、そしてさらなるプレミアムでスポーティな走りを叶える333psを誇るRは、クルマ好きの間でも特別な存在だ。
筆者の知り合いでも、元レーシングドライバーにして現会社経営者、そして医師がいて、そのスポーツ度に対して想定外の乗り心地の良さを持つゴルフRを愛してやまない人がいる。そう、ブランドを超えた価値に満足して乗っているのである(ゴルフRの価格は700万円オーバーと高級車である)。しかも最新の8.5世代のゴルフは全幅1790mmと、7世代より10mm車幅が狭くなっていたりする。つまり、日本の道、駐車環境にもピッタリな特別感ある存在と言えるのではないだろうか。サーキット走行モードもあるRにはハッチバックとヴァリアントと呼ばれるステーションワゴンがあるのも特徴で、Rヴァリアントは世界屈指のレーシーなスポーツワゴンでもあるのだ。余談だが、筆者がもっとも欲しい憧れの1台もゴルフRヴァリアントなのである。
国産高級車で全幅1850mm以下の車種を探すにはなかなか難しいのだが・・・
国産車で高級車のカテゴリーに属し、なおかつ全幅1850mm以下というクルマは、じつはあまりない。その数少ない1台として挙げられるのがトヨタ・クラウンクロスオーバーだ。現在のクラウンにはクロスオーバーのほかエステート、スポーツ、セダンがあるのだが、全幅1850mm以下となる1840mmなのはクロスオーバーのみ。ほかのクラウンは1880mm以上となっている。
上記のようなボディサイズのクルマであれば走りやすさ、駐車のしやすさはもちろん、高級大型車からの乗り換えでの納得度も高いはずであり、言い忘れたが、いずれも全長は5m以下で機械式駐車場の入庫に苦労することはないはずだ。また、全車ともに、SUVタイプでは入庫できない全高1550mm制限の立体駐車場にも対応。駐車場を選ばなくていいメリットまで手に入ることになる!!
文/青山尚暉
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