体内で起きているあらゆる化学反応を「代謝」と呼ぶ。口から入った食べ物が消化吸収されて栄養素になるのも代謝だし、小さな分子から一定のプロセスを経て血液や筋肉がつくられるのも代謝である。
こうした、外からは見えない代謝のうち、糖質と脂質のどちらを主なエネルギー源としている傾向にあるかを、独自指標で可視化するウェルネスデバイスが、今回紹介する「Lumen(ルーメン)」だ。
デバイスは小ぶりでシンプルな構造
「Lumen」は、高さ約10cm、自重75gのテーパー形(細長い台形)のデバイス。素材はステンレスで、上部のカバーを取ると横幅2cmの穴が見える。これはマウスピースである。
底部には、充電ドックと接続する端子がある。充電ドックに乗せて充電を行い、満充電後は1日1回の使用で最大10日間もつ。
INDIEGOGO や「Makuake」で高い前評判を獲得
実際の使い方に入る前に、周辺情報について述べておきたい。
「Lumen」のメーカーは、ウェルネステックのスタートアップMeta Flow社。生理学の博士号を持つ双子の姉妹らが創業し、それまでは高額で時間もかかった代謝の測定方法をパーソナライズする方法を模索。最終的に「Lumen」として結実した。
本製品は、クラウドファンディングのINDIEGOGOで1万人近いサポーターから約235万ドルを得る成功を収めた。投資家にも注目され、累計7700万ドルを調達している。出資社の一社が日本のキリンホールディングス(株)で、国内での独占販売権を取得している。
同社は現在、「アタラシイものや体験の応援購入サービス」を提供する「Makuake」にて先行販売を実施中。この記事を書いている10月26日の時点で、目標金額50万円に対し、29,645,000円と目標をはるかに上回る予約注文を達成している。
キリンによれば、本製品を日本で販売するのは、「長年培ってきた食と健康の知見と、Meta Flow社が持つ新しい発想や技術を掛け合わせることで、商品を届けるだけでは実現しきれなかった、一人ひとりの状態に寄り添う健康体験をつくりたい」というヴィジョンから出発している。発売1年間で5000台の販売を目標としているが、上々の滑り出しと言えそうだ。
生活習慣を振り返るための気づきを提供
「Lumen」の使用に先立って必要なのが、専用スマホアプリ「Lumen-代謝アドバイザー」のインストールだ。アプリを初めて開いたら、身長・体重・性別・生年月日をまず入力。それから、「何を重視しますか?」と使用目的の選択肢が表示されるので1つ選ぶ。
そのあとは、「座りがちな生活」かどうかなど、生活習慣についていくつか尋ねられる。また「Google Fit」のデータ参照の許可も求められるので、その情報との連携もなされるようだ。最後にBluetoothで本体と接続したら準備完了。
では、本体のスイッチを入れて使ってみる。やり方はアプリに表示されていて、次のとおり。マウスピースをくわえて4秒間息を吸う。口を放し10秒間息を止める。マウスピースを再度くわえ、10秒かけて息を吐く。
これにはストップウォッチは不要。アプリにそれぞれの呼吸活動のカウントダウンが表示されるので、それに従えばいい。アプリでは、一定の呼吸の強さも求められ、これはコツが要るかもしれない。筆者は、息が弱すぎたり強すぎたりと、コツをつかむまで数回のやり直しを求められた。
無事に呼吸が終わると、アプリの画面が切り替わり、以下の一連の情報が表示された。
「Lumen」の基本的な機能は、吐く息に含まれる CO2濃度の測定だ。このデータは、独自のアルゴリズムで解析され、今の身体が糖質または脂肪のどちらを主なエネルギー源として利用している傾向にあるかを表示し、それに応じてアプリが食事・運動・睡眠などの生活習慣に関するパーソナライズされた提案をするという仕組み。
筆者が最初に測定したときは、「スコア1、脂肪が主に燃焼されています 脂肪85% 糖質15%」と最初の画面で表示され、別の画面では「低糖質の日です」と表示があって食事の記録を促された。食事の写真を撮ると画像が解析され、含有するマクロ栄養素が自動的に算出される。ワークアウトや睡眠に関する項目もあるので入力すると、栄養プランが連動して更新された。
開始初日で把握しきれてない点もあるが、糖質と脂肪の代謝情報をもとに食事、運動、睡眠の好ましいリズムの確立をアシストするツールという印象を持った。「Makuake」のプロジェクトページの説明にも、「生活習慣を振り返るための気づきを提供します」とあり、なかなか面白い仕掛けだ。
より日々の変化を比較しやすくするためには、毎日特定の条件下(起床時や就寝前など)に測定が必要となるし、食事などの情報もまめにインプットしなくてはいけない。これは、習慣化のちょっとしたハードルになるかもしれないが、健康意識が高めの人にはかなり有用なデバイスではないだろうか。興味があれば、「Makuake」を訪れてみよう。今なら早割の22%OFFが適用される。
※本製品は医療機器ではなく、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。測定は医療での使用を目的としたものではありません。
文/鈴木拓也
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