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小島秀夫さんが語るウルトラマン愛!「クリエイターにウルトラマンの遺伝子は確実に受け継がれている」

2026.10.28

7月に公開され大きな反響を呼んだドキュメンタリー作品『THE ORIGIN OF ULTRAMAN』。その中に登場し、「ウルトラマンは日本人の魂だ」という印象的なコメントを残したゲームクリエイターの小島秀夫氏にとって、ウルトラマンの存在の大きさは計り知れない。本記事では、小島秀夫氏の特別インタビューをお届けする。

※本稿はDIME (ダイム) 2026年 12月号に掲載の「僕らに宿るウルトラマンの遺伝子」より一部を抜粋・再編したものです

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エンタメの原点にして最先端。 今月のDIMEは「ウルトラマンシリーズ」60周年記念の大特集。円谷プロの協力のもと、制作の舞台裏から世界での躍進の秘密、企業コラボ…

創造する心の源流となった『ウルトラマン』という衝撃

小島秀夫/ゲームクリエイター。コナミ入社後の1987年にMSX2用ソフト『メタルギア』を生み出す。以後も話題作を量産。2015年に独立しコジマプロダクションを設立、代表に就任。1963年生まれの63歳。

 僕らの世代にとって、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』は単なるテレビ番組の枠を超えた血と肉、あるいはメンターのような存在です。僕自身、映画『ゴジラ』は劇場で観ていましたが“毎週テレビで観られる”という点で、ウルトラシリーズの刷り込みは圧倒的でした。後年、僕たちが制作したもの、そしてそれを見た若い世代の作品にも、ウルトラマンの遺伝子は確実に受け継がれています。日本漫画界において手塚治虫先生がすべての源流であるように、日本の特撮やヒーローの源流には、間違いなくウルトラマンが君臨しています。

単なる勧善懲悪ではない「歪み」と「人間ドラマ」

 ウルトラマンの特殊さは、宇宙からやってきて人間に力を貸しつつも、最終的に地球を守るのは「人間」であるという構造にあります。戦後世代の人間ドラマや時代背景が、作品に奥行きを与えたのだと思います。
 登場する怪獣たちも、決して単なる「絶対的な悪」ではありませんでした。例えば『ウルトラマン』のシーボーズ。彼は怪獣墓場から落ちてきて、ただ故郷に帰りたいだけなのに人間社会で暴れてしまう。また元宇宙飛行士であるジャミラに対して、ウルトラマンが弱点である水を浴びせて苦しませる凄惨なシーンなど、胸を締め付けられるエピソードが多々ありました。正義と言いながらも「相手を滅ぼすこと」に加担し、葛藤するヒーロー。あるいはダダのような恐怖を与えるエピソード。こうしたシュールで高度なドラマ性が、子供の心に強烈なトラウマと魅力を植え付けたのです。

小島秀夫さん率いるコジマプロダクションの設立10周年を飾る特別展が開催される。初公開資料、体感型展示、映像インスタレーションなどで10年の歩みを一望。開催期間は10月31日~12月20日、麻布台ヒルズギャラリーにて。チケットはローソンチケットにて販売中。

成田亨のデザイン美学と、特撮作品における「真髄」

 シリーズを語る上で欠かせないのが、美術監督・成田亨さんによるデザインの凄みです。当時の怪獣といえば恐竜や爬虫類をそのまま巨大化したものが主流でしたが、成田さんの描く怪獣や宇宙人はまったく異なりました。バルタン星人やダダをはじめ、とんでもないフォルムでありながら洗練されたアートとして完成していたのです。

 また『ウルトラセブン』のウルトラホークやポインター、それらが基地から出撃する洗練されたシークエンスには『サンダーバード』に通じるモダンな美学がありました。音楽や脚本、特撮技術を含め、当時の20代を中心とした若い制作陣が「すごいものを残すぞ!」という熱量と情熱で作り上げた世界観。だからこそ、放送から長い年月が経った今なお、大人の鑑賞に堪えうる作品として輝くのでしょう。

 海外のクリエイター(ギレルモ・デル・トロなど)にも多大な影響を与えていますが、彼らが描くヒーロー像とは根本的に一線を画します。神のごとき未知の存在でありながら、たった3分間という限られた時間の中で全力を尽くし、人間と共に戦う。その姿はすでに、僕たちの遺伝子に組み込まれています。だから最後に敢えて言いましょう。「『ダイム』で、もう『ウルトラマン特集』をする必要はない!」と(笑)。

好評発売中のDIME最新号は「ウルトラマンシリーズ」の大特集、超ワイドなクリアファイルの付録つき!!

エンタメの原点にして最先端。

今月のDIMEは「ウルトラマンシリーズ」60周年記念の大特集。円谷プロの協力のもと、制作の舞台裏から世界での躍進の秘密、企業コラボ、クリエイターに与えた影響まで約40ページのボリュームで徹底取材。さらにDIMEが制作したスペシャルコラボアイテムも大公開します! ファンだけでなく、マーケターやクリエイターも必見の特集です。

さらに第2特集では2026年を彩ったヒット商品を総まとめ。一足早く1年を振り返りつつ、激変する時代のヒットの方程式を紐解きます。

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取材・文・編集/前田賢紀 撮影/魚住誠一 ヘアメイク/青木理恵

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