日本時間2026年9月9日、ついに「折りたたみ式iPhone」こと『iPhone Duo』が発表された。日本での発売日は10月23日。
Appleが折りたたみ式iPhoneを開発している、という話は一昨年からリーク情報として存在した。去年発売されたiPhone Airは、まさに折りたたみ式iPhoneの具現化に向けた布石ではないかという見方もあった。筐体を薄くすれば、折りたたみ時もかさばらないサイズに収まる。AppleはiPhoneの「極限の薄さ」を実現した上で、折りたたみ式iPhoneの開発に臨むのでは……ということが盛んに言われていたのだ。
そんなiPhone Duoだが、発表直後に言われたのは「値段が高過ぎる!」という評価である。これではゲーミングPCを買ったほうがいいのではないか、という声すらある。そのあたりは個々の価値観によるものだが、とにもかくにも折りたたみ式iPhoneは噂通り世に登場した。
これは、Appleの新製品発表サイクルを大きく変えるきっかけにもなっている。iPhone 18の無印が、今に至るまでまだ発表されていない!
最上位ストレージ版は50万円超!
物価高は世界的現象である。2026年はアメリカとイスラエルによるイラン攻撃が勃発し、原油高と同時に様々なモノの値段が跳ね上がった。
SNSを見てみると、「初代iPad Miniが発売された頃が懐かしい」という投稿が出てくる。初代iPad MiniのWiFi限定版の価格は2万8,800円、セルラー版のそれは3万9,800円だった。14年前のこととはいえ、恐るべき低価格である!
では、ここでiPhone Duoの価格を改めて確認していこう。最もストレージ容量が少ない256GBモデルは36万4,800円、最上位の2TB版は57万4,800円である。この価格は、ハイグレードのグラフィックボードを搭載したゲーミングノートPCに並ぶものだ。故に、SNSでは「ゲーミングノートPCを買ったほうがいろいろなことができるのでは?」とまで言われてしまっている。
iPhone Duoの折り畳み方式は、「フリップ」と呼ばれる縦折りではなく、本のような横折りの「フォールド」。開くと7.6インチのスクリーンが現れる。ただ、このあたりも「iPadでいいんじゃないか?」という見方がされることも。いずれにせよ、製品の評価は発売日である10月23日以降を待つ必要がある。
この記事で注目したいのは、iPhone Duoがかなり高額の製品であること、そしてその影響は「無印」に波及しているという点だ。
この記事を執筆している2026年10月5日の時点で、iPhone 18のベーシックモデルは発表されていない。
無印はeと共に発表か?
現状、iPhone 18 Proと18 Pro Maxは発売されている。つまり、上位モデルが先に発表されているのだ。無印は18 eと共に、2027年春に発表されるという予想がある。
なぜ、このような不思議な発表スケジュールになってしまったのか?
実は「18以降の無印は廉価版であるiPhone eシリーズと同じタイミングの発表になる」ということは、去年から噂として囁かれていた。そして、「折りたたみ式iPhoneは高額の製品になる」という噂もほぼ同時期に発出した。つまり、これはPro、Pro Max、そしてDuoがあまりに高額になってしまうため、価格帯で明確なランク分けができるようになってしまったから……という見方が最も自然ではないか。eはエントリーモデル、無印はエントリー+モデルという位置付けである。
無論、Appleがそのような声明を出しているわけではない。が、iPhoneの高価格化が著しいのは万人が承知していることであり、そうなると同じiPhoneでも「次の買い替えは安いモデルにしよう」と考える人が今までより増えることは容易に想像できる。それまでベーシックモデルという位置付けだった無印の「エントリー+モデル化」は、急激な物価高時代に対応するための方針転換とも言えるのではないか。
「後発組」に有利な発売スケジュールに?
新型iPhoneが発表される度に、巷では「これは買いか? 待ちか?」という議論が勃発する。
それに関しては、絶対的な回答は永遠に出ないだろう。結局は人それぞれの問題になってしまうからだ。しかし、Appleの方針転換は「数ヶ月様子を見る」という判断を下した人々にある種の福音を与えるものではないか。
Pro、Pro Maxの評判を数ヶ月探った後で、同じプロセッサーを搭載する無印もしくはeを購入する。AppleはiPhoneユーザーに「先発組」と「後発組」が存在することを強く認識していて、後発組に幅広い選択肢を与えるような制度設計を施した……と解釈できるはずだ。
いずれにせよ、18以降の無印の意義や立ち位置はこれから大きく変化する。
新しい役割を帯びるようになった無印が、我々の胸を打つ製品になり得るのか。そのあたりを気にかけながら、来年の春を待ちたい。
文/澤田真一
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