小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【ヒャダインの温故知新アナリティクス】『マイケル』を観てマライア・キャリーを思い出すなんて

2026.10.11

 映画『マイケル』大ヒットしていますね。言わずと知れた〝KING OF POP〟マイケル・ジャクソンの伝記的ミュージカル映画で、主演がマイケルの甥であるジャファー・ジャクソンであったり製作がフレディ・マーキュリーの大ヒット伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』のチームであることから事前から期待はされていたのですが、実際観にいくと新感覚! 映画なのに本当のライブに来ているような錯覚に陥りますし、何よりもマイケル・ジャクソンの孤独や悲しみが幼少期から描かれることで我々が見ていたスーパースターへの理解度が深まる感覚でした。

 まあ伝記であるがゆえ一筋縄ではいかなかったようで、妹ジャネット・ジャクソンの賛同がなく映画ではいない存在になっていたり、ダイアナ・ロスとの邂逅のシーンは全て撮り終えていたのにダイアナ・ロス側からの申し立てによって全部カットになったり(ダイアナ役の俳優さんが気の毒です)、性加害についてのくだりも全カットになったりと問題だらけでしたが、次作品も決まっているとのことで楽しみですね。

『Michael/マイケル』

故人だけでなく現役ミュージシャンも

 さて、伝記映画を温故知新していきましょうか。前述の『ボヘミアン・ラプソディ』は伝記映画の歴史を変えましたね。最新技術をふんだんに使うことによってライブシーンを忠実に再現、故人なのにまるで息づいているような体験を提供してくれました。ほかにもヒットしたもので言えばホイットニー・ヒューストンの2022年公開の伝記映画。日本ではそこまででしたが世界的に評価が高かったです。私も見ましたがホイットニー役のナオミ・アッキーのパフォーマンスが素晴らしく、また悲しい現実もきっちり描かれていて胸が痛くなりました。ほかにも、エルヴィス・プレスリーやエイミー・ワインハウス、ジェームス・ブラウンにボブ・マーリーと故人はバンバン伝記映画を作られるようです。

 故人を扱う分には遺族への配慮がもちろん必要とはいえ「死人に口無し」なんて言葉もあるようにある程度大胆にも描けるようです。一方、まだ現役で頑張っているミュージシャンの伝記映画もいろいろありまして、例えばエルトン・ジョンの半生を描いた『ロケットマン』。ファンタジックなミュージカルに落とし込んでいて、楽曲群はもちろん最高、心情と絡めた曲の配置が芸術的でもありました。エルトンの苦悩やダメなところもしっかり描かれていたのですが、現存しているからこそ露骨な性描写がなんかキッツイ。セクシャリティー関係なく、知り合いの性生活を覗き見した感覚で自分はちょっとしんどかったです。あとやはり聖人君主的な帰結になるんですよね。そりゃ悪者として描いたら今後の活動に差し支えるか。

 それでいったら2001年公開のマライア・キャリー主演『グリッターきらめきの向こうに』がいろんな意味で最悪最高でした。マライアの自伝的映画なのですが、まず主演がマライア・キャリーご本人。プロデューサーに見出される前のポテト少女時代もご本人で再現されているんですが、爆笑コスプレクオリティー。歌唱シーンも口パクが下手で嘘くさく、映画の展開もめちゃくちゃで、後にマライア自身も「あの映画は黒歴史だわ」と言い放つ様。不名誉の極みであるラジー賞もきっちり受賞しています。しかしこれまた音楽自体は素晴らしく、同名のアルバムも評価が高いです。

 日本では伝記映画ってどうなんですかね。よく24時間テレビ内の特別ドラマみたいなやつで伝記ものをやっているイメージがありますが、ミュージシャンのライブ込みの本格的な映画はない気がします。美空ひばりさんや尾崎豊さんなどもう逢えないミュージシャンの伝記映画のライブシーンを大スクリーンで観たいと思うのは私だけでしょうか。あ、現存する人のはやめてね! マライアを思い出して!

『Michael/マイケル』

『Michael/マイケル』
全国公開中
配給:キノフィルムズ
®, TM & © 2026 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ヒャダイン

ヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。

文/ヒャダイン 編集/石㟢寛明

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2026年9月16日(木) 発売

今月のDIMEは9月18日(金)公開の新作でも話題沸騰中『踊る大捜査線』の大特集!織田裕二さんへのロングインタビューをはじめ、名作の魅力を徹底深掘り!更に10年ぶりの新作で盛り上がる『機動警察パトレイバー』特集も!そして昨今ふえる災害への対応マニュアルを『ゴルゴ13』と学べる特集も入った実用とエンタメ二刀流の一冊!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。