ロボット社会における未来の日常を描きつづけてきた人気シリーズ『機動警察パトレイバー』。本作はなぜ世代を超えて支持されつづけるのか、監督、プロデューサー、著名人ファンへのインタビューを通して、その舞台裏と尽きない魅力を徹底解剖。最新グッズ情報もあわせてお届けする完全ガイド。
本記事では『機動警察パトレイバー EZY』で監督を務めた出渕 裕さんに話を聞いた。
〝時代に取り残された〟特車二課だから描けること
──新しい『パトレイバー』を作る上で意識したことは何ですか?
初期作品から30年後を舞台にしたので、変えようと思えばいろいろできます。でも『パトレイバー』は〝現実の街の中にレイバーがいる〟という、フィクションなのに妙にリアルなところがおもしろかった。そこは変えたくなかった。
実際の現代社会はAIも進化しているし、フィクションとはいえ人が乗る巨大な作業機械が残っているのかと真面目に考えると、恐らく残ってはいないでしょう。それでは作品が成立しなくなる。レイバーが未だ存在していることを前提に、主人公たちの立ち位置は変わらず、変わったのは周囲の街や景観の方であると。つまり特車二課は〝時代に取り残された存在〟なのだとしました。
「98式イングラム」も現実の戦闘機「F-15」のように長く使うだろうし、製造単価を考えたら易々と量産できるモノでもない。といってる一方で第一小隊には常に新型が導入されるんですが(笑)。他の作業用レイバーを全く違うデザインに~とも考えましたが、昔の少しマンガっぽい雰囲気が残っている方がレイバーらしい。なので作業レイバーも旧型をバージョンアップする方向に決めました。
なぜ「パトレイバー」は再び始動したのか?プロデューサーが語る30年越しの答え
ロボット社会における未来の日常を描きつづけてきた人気シリーズ『機動警察パトレイバー』。本作はなぜ世代を超えて支持されつづけるのか、監督、プロデューサー、著名人フ…
’80年代のノリを残した8本のオムニバス形式
──リアリティーを維持する上でこだわったことは何ですか?
シリーズ立ち上げ当初はバブル期で〝バビロンプロジェクトの需要によってレイバーが普及した〟という設定に納得感がありました。でも現在は、あれほど巨大な作業用ロボットが活躍する社会が間近に迫っているとは到底思えない。
実は構想段階で、危険物なったレイバーを取り締まって回収し、お役御免になった特車二課を解散する話を提案したんです。キャラクターに葛藤が生まれドラマになるんじゃないかって。でも却下されて(笑)。それなら世界は変わっても「イングラム」と特車二課は残した上で考え直そうと。
──『EZY』をオムニバス形式にする構想も当初から?
最初はストーリーに連続性を持たせた45~50分の話を6本でしたね。脚本家の伊藤和典さんと話すなかで、それだと難しいので、結局1話完結の30分作品を8本という形に落ち着きました。でもこれって初期OVAを彷彿とさせるフォーマットですし、作品のノリも’80年代風。原点回帰という意味で、ファンの方々も納得してくれたんじゃないかな。
メカニカルデザインは『フルメタル・パニック!』海老川兼武氏&渭原敏明氏

![AV-98Plus[INGRAM PLUS]](https://dime.jp/wp-content/uploads/2026/09/NGK-EZY_pr01_c0028_CMP_dlvr_v02-770x641.jpg)
AV-98Plus[INGRAM PLUS]
別作品のデザインを見た監督が指名。海老川氏は次世代作業用レイバーと「センチネル」を、渭原氏は「イングラム」の内部構造を担当した。
「視聴者とともに年を重ねてきた。『EZY』はそんな作品になったと思います」
作品とともに30年を歩んだ初期作品の主要キャストも

特車二課整備班・寺田くるみの前に現れたのは、初期作品の人気キャラクター・斯波繁夫! ほかにも太田功や進士幹泰といった特車二課第二小隊の懐かしい顔ぶれが出演。
現場の想定外が生んだ〝本気のパロディー〟
──作品愛を公言する現場スタッフも多いと思います。彼らから監督の想定を超えたアイデアも?
パッと思い浮かぶのは、第3話とオープニングで絵コンテを担当した樋口真嗣君かな。エンドロール後に流す特撮映画の予告映像。コンテを見たら、押井さんの映画のパロディー全開で(笑)。当然シナリオには書いてないから、思わず「はあ!?」ですよ(笑)。「これしか思い浮かばない」って樋口君は言うんですよ。仕方ないから悪ノリに乗っかろうと、本人に許可を取ってからクレジットに〝予告編承諾 押井 守〟と入れて……。
そもそも樋口君に依頼したのは制作上は第3話じゃなくて第5話に当たる話だったんですよ。特車二課の制服を見てもらえばわかるとおり、『EZY』は12月から翌年8月くらいまでの時系列に準じた構成なんですね。でも樋口君は「春じゃなくて冬の話にしたい」と。それで話を入れ替えたんです。結果的に『File 1』のあの予告映像が大きな話題になったし、今となっては良かったと思っていますけどね。
ただ「予告映像はAIで作っただろ」というSNSの書き込みもあって。それにはひと言いたいかな。レイバー以外は全部手描きです!
──作画のタイミングまでぴったり合わせた〝本気のパロディー〟という点も『パトレイバー』ならではの魅力です。とはいえ、10年ぶりの新作です。改めて〝らしさ〟とどう向き合いましたか?
僕たちが作っていると自然と『パトレイバー』になっちゃうというのが、正直なところですね。ギャグ回もシリアス回も幻想的な話も展開できる。懐の深さ、あるいは多様性というのかな。それがおもしろさでもあるんですよね。
そして何よりも、現実にいる僕たちと同様に、30年分の歳を重ねた過去の主要メンバーの姿を描くこともできた。それも〝変えたこと〟のひとつだし、作品のリアリティーを高める要素になっているんじゃないかな。
『ケルベロス』!?予告編では押井作品のパロディーも!?

ファンが思わず仰け反った予告映像は『ケルベロス-地獄の番犬』のパロディー。HEADGEARのメンバー・押井守氏が手がけた、1991年公開の劇場映画だ。

『機動警察パトレイバー EZY』監督
出渕 裕さん
『機動警察パトレイバー』を企画・制作するHEADGEARの一員。1978年『闘将ダイモス』以来、『機動戦士ガンダム』シリーズなど数々の作品でメカニックデザインを手がける。2002年『ラーゼフォン』で監督デビュー。『宇宙戦艦ヤマト2199』では総監督を務めた。
DIME最新号の特集は…
『機動警察パトレイバー EZY』完全ガイド
ロボット社会における未来の日常を描き続けてきた人気シリーズ『機動警察パトレイバー』。
本作はなぜ世代を超えて支持され続けるのか、監督、プロデューサー、著名人ファンへのインタビューを通して、その舞台裏と尽きない魅力を徹底解剖。
最新グッズ情報もあわせてお届けする完全ガイド。
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Amazonで購入 7netで購入『機動警察パトレイバー』とのスペシャルコラボアイテムも実現!
OVAシリーズでのアニメ化から30周年を迎えた『機動警察パトレイバー』。現在も多くのファンを魅了し続ける本作は、8月14日に完全新作アニメーション『機動警察パトレイバー EZY File 2』を劇場公開、大きな注目を集めています。
この記念すべきアニバーサリーイヤーを記念して、創刊40周年を迎える小学館のビジネストレンドメディア『DIME』が、本格派ブランドとのコラボレーションアイテムをプロデュース。第1弾となるアイテムを小学館百貨店にて発売中!
パトレイバーの世界観を随所に落とし込んだデザイン性と、日常に馴染む実用性を兼ね備えた本物志向のコレクションをぜひご覧あれ。
ご購入特設ページはこちらCollaboration 1:ビクトリノックス『機動警察パトレイバー EZY』篠原重工 フィールドマスター
※商品画像は監修中のため、デザイン・仕様が変更になることがございます。
『篠原重工』×マルチツールのパイオニアであるビクトリノックスによる夢の共演。クリアブルーのボディにロゴをあしらい、使っても飾っても世界観に浸れる佇まいに仕上げました。ブレード、栓抜き、はさみ、マイナスドライバー、ワイヤーストリッパー、のこぎりなど15機能を搭載し、日常生活からアウトドアのちょっとした作業に理想的です。
【SPEC】
価格:9,900円(税込)
サイズ(約):高さ20×長さ91×幅26mm
重量(約):100g
素材:ABS樹脂/セリドール樹脂
生産国:スイス製
Collaboration 2:『機動警察パトレイバー EZY』特殊車両二課 トランク型工具箱 T-190
※商品画像は監修中のため、デザイン・仕様が変更になることがございます。
「特車二課整備班に支給されている工具箱」をコンセプトに、金属製工具箱の国内トップメーカーである東洋スチールに別注した30周年限定モデル。天面には整備班をイメージした意匠を施し、「MADE IN SHINOHARA」の印字をあしらうなど、作品の世界観を細部まで表現しました。プロユースで培われた堅牢性と高い収納力を備え、工具やガレージ用品はもちろん、アウトドアギアやコレクションの収納にも幅広く活躍。まるで特車二課の装備品を手にしたような高揚感を味わえます。
【SPEC】
価格:4,400円(税込)
サイズ(約)
外寸:幅20.3×奥行き10.9×高さ5.6cm
内寸:約幅18.6×奥行き8.8×高さ4.1cm
重量(約):350g
素材:スチール
生産国:日本製
■WILDTHINGS『機動警察パトレイバー EZY』STORAGE SHOULDER & DAY PACK
※商品画像は監修中のため、デザイン・仕様が変更になることがございます。
「軽くタフでなければいけない」をコンセプトに掲げるアウトドアブランド『WILDTHINGS』の人気ラインをパトレイバー仕様にアレンジ。特車二課メンバーも使いたくなるような、パトレイバー愛と機能性を両立させました。
ご購入特設ページはこちら■『機動警察パトレイバー EZY』空調服® カラー展開(予定):オレンジ/黒/白
※商品画像は監修中のため、デザイン・仕様が変更になることがございます。
特車二課の制服を現代仕様へアップデート。ファン付きウェアのパイオニアである空調服®社に特注モデルを依頼しました。第二小隊メンバーが着用するオレンジ色のベストや、整備班のつなぎをモデルに、ワーク現場にもタウンユースにも使える一着へと昇華。
※2027年3月発売開始予定
※「空調服」は、(株)空調服の特許及び技術を使用しています。
※「空調服」は、(株)空調服のファン付きウェア、その附属品、及びこれらを示すブランドです。
※「空調服」「DC空調服」ロゴは、(株)空調服の登録商標です。




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