バブル崩壊後の景気低迷や就職氷河期──。ため息ばかりだった日本へ、1997年、ひとりの刑事が希望と興奮をもたらした。出世より現場。慣例より行動。根回しより正義感。当時、多くの共感を集めた青島俊作の姿は、今見ても驚くほど新しい。そして2026年、あの青島が帰ってくる!創刊40周年、彼と同じ時代を生きてきたDIMEでは、世代を超えて愛される『踊る大捜査線』シリーズの軌跡を総力取材。令和のビジネスパーソンに再び熱をもたらすヒーローの姿とは? 踊る旋風を見逃すな!
『踊る』の現場で放たれるフレーズは、なぜ我々の心を捉えて離さないのか? その理由は、組織の不条理に悩み、あらがい、それでも生き抜く〝仕事人〟のリアルが投影されているから。青島や室井たちの言葉に内包された真意を読みとき、明日の仕事に生かす思考法を、働き方デザイナー・越川慎司さんが解説する。
日本には青島俊作が必要だ!DIME最新号は「踊る大捜査線」を大特集、ファン必携の付録も付いてくる!!
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巻頭の織田裕二さん10P超ロングインタビューを始め、40ページの大ボリュームでどこよりも詳しく踊る大捜査線シリーズの魅力を深掘り!
さらにドラマ放送時から最新作まで、時代背景やその時代を彩ったトレンドまで振り返り!撮影秘話や劇中に登場するガジェットなど、DIMEでしか読めない内容も盛りだくさん。
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解説するのは
働き方デザイナー 越川慎司さん
日本マイクロソフト役員経験を経て、独立。年400回以上の企業向けオンライン講座を提供。著書『世界の一流は「休日」に何をしているのか 年収が上がる週末の過ごし方』は累計20万部突破。
人は正論では動かず、感情で動きます。私はこれまで815社・約17万人の働き方を分析してきましたが、人の行動が変容するきっかけは、知識やスキルよりも「共感による感情の揺れ」が圧倒的でした。『踊る大捜査線』の登場人物が発する言葉にも、組織に属するあらゆる人の感情を揺さぶる共感力が宿っています。
その筆頭は言うまでもなく青島刑事です。彼が周囲に及ぼす言葉の引力に、DIME世代の多くが惹きつけられてきたのではないでしょうか。
しかし、彼が取る言動の本質は単なる情熱や根性論ではありません。「誰のための仕事か」という目的を、組織の論理よりも優先して貫く実践力にあります。
同時に彼は、現場の奮闘だけではなかなか組織は変わらないことも理解していました。だからこそ、青島刑事は、本店の室井管理官(当時)に「下がふんばりますから」と語りかけ、所轄の覚悟を示します。現場から声を上げて上司を巻き込み、信頼関係を築いていく対話術は、前職がIT企業の営業マンだった青島刑事の真骨頂といえるでしょう。
一方で、室井やスリーアミーゴスの神田署長をはじめとした上司たちの言葉も光ります。室井が自分の栄達のためではなく、現場を守る権限を勝ち取るために「上にいってやる」と出世を誓ったり、神田署長が「首をお預けいたします」と責任を負ったりする姿勢は高く評価されるべきものです。特に「自分よりチームの成功」を優先するべく自身のキャリアの目的を再定義した室井の変化は、卓越した成果を出しつづける世界のトップリーダーたちが持つマインドと一致します。リスクを引き受け、部下の自律性を最大限に引き出す姿勢は、まさに組織の人間が理想とする上司像です。
令和の職場は、正解のない時代を迎えています。前例やルールに従うだけでは変化に対応できない一方で、過剰な忖度が挑戦を阻んでしまうもの。そうした中で成果を出すのは、完璧な計画よりも行動の初速を重視する人です。目的に忠実で、失敗を恐れず現場から声を上げる。そんな青島のようなタイプこそが、これからの組織を前に進める原動力となるのです。
これぞ今の時代に青島俊作が必要とされる理由でしょう。
KEYWORD 01【責任感】
理不尽にあらがい現場を守り抜く支店の覚悟。現場の声に応え、変革を起こすための権力を志すキャリアの覚悟。各々が己の持ち場を自覚し、腹をくくる姿勢こそが、真の責任となる。
支店には支店のやり方があるんだ
by 和久平八郎 (「踊る大捜査線」第7話)
俺たち下がふんばりますから
by 青島俊作 (「踊る大捜査線」第3話)

絶対上にいってやる
by 室井慎次 (「踊る大捜査線」第3話)
上の者にはもう何も言わせない
by 室井慎次 (「踊る大捜査線」第10話)
KEYWORD 02【葛藤】
理想を語れば角が立ち、現実に染まれば流される。警察という組織の両極の狭間で生じる葛藤。正義とは、己の奥底に秘め、静かに燃やし続ける覚悟なのだ。
刑事はヒーローじゃない
by 恩田すみれ (「踊る大捜査線」第1話)

私がすべきことは政治だ
by 室井慎次 (「踊る大捜査線」THE MOVIE3)
キャリアなんかならなきゃよかったな
by 真下正義 (「踊る大捜査線」第10話)
正義なんて言葉は口に出すな
死ぬまでな心に秘めておけ
by 和久平八郎 (「踊る大捜査線」第2話)
KEYWORD 03【仲間】
本店と支店、キャリアとノンキャリ……、立ちはだかる組織の壁。しかし、現場を信じて己を託し、希望を仲間へ預けられた時、組織を超越した絆が生まれる。
男の人にあんな強く抱きしめられたの初めて
生きて帰ってきて蹴ってやる
by 恩田すみれ (「踊る大捜査線」THE MOVIE2)
私たちの首をお預けいたします
by 神田総一朗 (「踊る大捜査線」第11話)
現場の君たちを信じる
by 室井慎次 (「踊る大捜査線」THE MOVIE2)
人の希望になってやれ
by 和久平八郎 (「踊る大捜査線」THE MOVIE)
KEYWORD 04【熱量】
熱量は事態を動かす最強のトリガー。しかし、重要なのは総量より注ぎ先だ。目の前の現実に自身の信念を集中させた時、共感を呼ぶ武器となる。彼らの思いは画面を超えて人々を動かした。
事件は会議室で起きてんじゃない!
現場で起きてんだ!
by 青島俊作 (「踊る大捜査線」THE MOVIE)

組織の中で生きる人間こそ信念が必要だと
by 室井慎次 (「踊る大捜査線」THE FINAL)
俺たちの仕事にやらなきゃいいなんて
言われるものなんてない
by 青島俊作 (「踊る大捜査線」THE MOVIE2)
事件に休暇なんてねえ……なんてな
by 和久平八郎 (「踊る大捜査線」第8話)
事件に大きいも小さいもない
事件は事件
by 恩田すみれ (「踊る大捜査線」第7話)
取材・文/丹羽 毅 編集/井田愛莉寿
©フジテレビジョン ©1998 フジテレビジョン
なぜ、耳から離れないのか?「踊る大捜査線」の音楽に隠された秘密
バブル崩壊後の景気低迷や就職氷河期──。ため息ばかりだった日本へ、1997年、ひとりの刑事が希望と興奮をもたらした。出世より現場。慣例より行動。根回しより正義感…




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